水彩画-290 『初夏のスケッチ(3)2020』

 “遠くの山が見えない“ 相変わらずのどんよりとした梅雨空の日、いつものスケッチ会は清里の避暑地リゾート 「萌木の村」 で題材を探すことになった。 


画題 『初夏の避暑地』 北杜市清里 萌木の村、 サイズ:A4

 「萌木の村」 は清里一番の避暑リゾート施設である。例年フィールドバレエが開かれるプロムナード広場(まだ舞台装置の準備は始まっていなかった)で題材を探すことになった。このエリアでは過去に何度か描いているが、従前はショップをズームアップして描くケースが多かったように思う。
 今回は、高台にあるメリーゴーランドへ登っていく石垣を一段上がった辺りから、視野を広くとってプロムナード全体の雰囲気を出すような感じで描くことにした。

B 初夏の避暑地a.JPG
       <同場所の写真>B DSC07350 (2).JPG
 
留意点は
・ショップの建物は、小さめにして構造線をきちっと出す
・周辺に繁る樹々の深い緑の描き分け
・点景(人、車)による避暑地らしい演出


 特に、樹々の緑については “デッサン線を出して、淡彩風に仕上げる” 描き方に心がけた。
 
 なお参考のために、以前(6年前)に同じショップをアップで描いたスケッチを掲載しておく(2014年7月)。

B 萌木の村 ショップ 1a.JPG


水彩画-289 『初夏のスケッチ(2)2020』

 6月のスケッチは何よりも “その日の天気” が重要である。
梅雨時ゆえに雨でも文句は言えないし、仮に降られなくても曇天で高い山を見通せないのも致し方ない。かと言って、ひとたび晴れると夏の日差しの熱さとの戦いとなる。ということで、どう転んでも “絶好のコンディション” は期待できないわけだ。

 今回は今にも降り出しそうな曇天下で、何とかギリギリ持ち堪えて道路わきで描いたスケッチを一点掲載する。

画題 『初夏の古民家』 北杜市高根町 箕輪、 サイズ:A4

 高根町箕輪地区は古くからの農家集落が多いところが、かつて庄屋だったという 「大きな古民家」 の前で描くことになった。ここは、これまでにも何度か題材にしたことがあるので、従前とはやや嗜好を変えてみた。

B 初夏の古民家a.JPG
       <同場所の写真>B DSC07326 (2).JPG
 今回の留意点は “全体をイラスト風にアレンジ” するということ。
具体的には。
・建物や樹々のデッサン線を明確に出す
・彩色は控えめ(淡彩風)にする
・手前の水田は描き込まない

 比較のために <2年前に同じ場所で描いたスケッチ> を以下に掲載

B 古民家と水田.JPG

 普通に描くとこうなる訳だが、いつも同じでは作家自身も 「面白くない」 という心境になる。
長年描き続けていると 「マンネリ化を防ぐ」「モチベーションを維持する」 ための工夫が必要になるわけである。


新型コロナ事情雑感(13) & 水彩画-288 『初夏のスケッチ(1)』

【新型コロナ事情雑感(13) / 給付金】

 我家では10日ほど前に 「定額給付金」 が入金された。5月末に郵送で申請書を出してから、2週間ほどで支給されたことになる。町内の友人、知人も殆ど入金されたと聞くので、人口一万数千人のこぢんまりとした田舎町ゆえ、行政手続きに大きな混乱は無かったのでは... と推測している。

 ニュースによると全国の支給実施状況は未だ30%代で、申請書も届いていない自治体も多いとのこと。人口の多い都会では特に遅れが目立つようだ。

 持続化給付金なども含めて “オンライン申請のトラブル” が遅れの主要因の一つになっていると聞く。こういう実態が明らかになると、改めて日本という国は 「IT化後進国」 だとガッカリする。マイナンバーカード、住民基本台帳、確定申告 など国が展開するシステムは数多あるけれども、残念ながら殆どが一昔前の “行政縦割り” のしがらみから抜け切れていない感がある。

 我が家では未だマイナンバーカードを持っていない。それは 「現時点で利用するメリットを感じないこと」「セキュリティに不安があること」「発展途上のシステムで、今後何度か変更が予測されること」 などである。個人情報保護の観点でも疑念を持っている国民は多いと思うので、国民目線で基本コンセプトを見直す必要があるのではなかろうか?
 
 ところで、我家のある富士見町では6月に入って直ぐ、全町民に 「地域活性化クーポン券」 が配布された。少額ではあるけれども、こういう目に見える支援の形は大変有難い。早速地元の商店や食事処等で利用をはじめている。

 今後は、政府が予算化した 「Go Toキャンペーン」 に期待している。個人的には、旅行クーポン・補助金などをもらえたら嬉しい。施策が決まったら、今度こそスピード感をもって末端まで早く届くように...と願いたい。

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【水彩画-288 『初夏のスケッチ(1)』】


 しばらくお休みしていた 「八ヶ岳水彩画倶楽部」 のスケッチ会に6月から復帰・参加するようになった。
 コロナ自粛中の一人スケッチではマイペースで行動することで、感性・技巧共に自身の内部留保になったようにも思うが、久々に仲間と描いてみると新たな気づきや刺激が持てると感じた次第。

 今日はそんな状況下で描いたスケッチ一点を掲載する。


画題 『初夏のまきば公園』 北杜市大泉町 まきば公園、サイズ:A4

 6月最初のスケッチ会は、毎年この時期の定番となっている 「まきば公園」 に出かけた。八ヶ岳南麓の標高の低いエリアでは既に新緑の旬は過ぎてしまっている時期、ここではまだ一部で明るい新緑を期待できる。

 公園の上部から南側を望む場所で描くことになった。ちょうど一年前もほぼ同じ構図で描いている。異なるのは、今回は空が薄曇りで遠景に富士山を臨めないという点だ。勿論、富士山は有難い絵要素ではあるが、目線がそこに囚われてしまうというデメリットもある。つまり 「有って良し、無くて良し」 の典型的事例と言えると思う(参考に、新旧スケッチ比較掲載)

B 初夏のまきば公園.JPG
       <同場所の写真>B DSC07289 (3).JPG
       <昨年のスケッチ>B 初夏のまきば.JPG
今回のスケッチで意識した点は、

・富士山の見えない分、まきばの新緑の描写に集中する
・右側の、枝葉が白い木の描写(ヤマナシかヤマボウシ?)
・近い木と遠い木の彩色の仕分け
・手前の柵を省く


  自身としては、昨年よりも今回のスケッチの方が気に入っている。


新型コロナ事情雑感(12) & 水彩画-287 『修道院の朝』

【新型コロナ事情雑感(12) / 新しい生活様式】


 コロナ感染の第一波が収まり、しばらく小康状態といえる中で身近な話題は 「新しい生活様式」 を一人一人がどう取り入れていくかということだろう。
 考えてみれば、田舎暮らし・リタイア生活者の我が身としては、元より「3密」リスクは大変少ない環境であった。従って、今までの日常生活スタイルに少々の工夫・気遣いをすれば、それほど無理なく 「新しい生活様式」 になるわけだ。

6月に入ってから、徐々にではあるが以前の日常が戻りつつある。
・学習塾手伝い ⇒ 高機能マスク着用、体温、距離
・スケッチ会 ⇒ 仲間に近づく時はマスク
・通院 ⇒ 必要最小限、体温&マスク及びクリニックの所定の取り決め遵守
・買い物 ⇒ 近場、マスク、アルコール消毒
・ゴルフ ⇒ 回数最小限、会場のルール遵守

今後段階的復活を検討
・自治会公民館活動 ⇒ 頻度、人数限定
・美術会活動 ⇒ 行事中止、内容縮小・見直し
・太極拳サークル ⇒ 当分再開見込み無し
・アクアジム、日帰り温泉 ⇒ 当分自粛、状況により判断

まあざっとこんな感じではあるが、やはり一番影響が大きいのは、人とのコミュニケーションが閉ざされることだ。
・会食・飲み会
・首都圏の家族との交流
・旅行

 本来、人は “群れる” のが好きだ(動物も皆同じ)。特に若い人などそれが生き涯と言ってもよいだろう。「接待を伴う飲食店」が必須かどうかは良く分からないが、仲間や家族と顔を突き合わせてのコミュニケーションは 「人間の暮らし」 には不可欠だ。ある意味、仕事は「テレワーク」で済ませても、近しい人との ”face to face” は容易にオンライン置き換えが出来ないはずだ。
 旅行(県を跨ぐ)は、たまに非日常に身を置くことで心身をリフレッシュ出来る貴重な機会だ。異常なほどのインバウンド依存に戻るのはどうかと思うが、旅行・観光業界が復活しないと経済が回らないは間違いない。
 ワクチン開発がされない限り経済活動の完全復活は難しいことは承知しているが、今後 「新しい生活様式」の現実的・段階的な見直しも必要ではないかと感じている。

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【水彩画-287 『修道院の朝』】

 5月はコロナ巣籠り環境の中でスケッチを数多く描く傍ら、美術展に出展するための習作も何枚か描いていた。今回は、その内の一点を掲載する。


画題 『修道院の朝』 富士見町富士見ヶ丘、 サイズ:F6

 私は自宅周辺を日常的にウォーキングしている。最近は6コースほど自身で設定し、日替わりで順番に回るようにしている。
我が家から徒歩で4,5分のところに 「旧トリニティ修道院跡地」 がある。今は建物・庭など一切がそのまま町の別団体に管理が譲渡され、研修施設として時々利用される程度のため、普段は人影の無い森閑とした佇まいとなっている。

 鬱蒼とした林に囲まれたこの小径に差し掛かると、夏でも涼しく感じる。また、春は新緑、秋は紅葉が大変美しくウォーキングにはピッタリの場所で、私のお気に入りポイントの一つになっている。

B 修道院の朝.JPG
       <同場所の写真>B0 IMG_8480 (2).JPG
 この絵の主題は “5月の朝、新緑の枝葉の間から射し込む陽の光” である。

 明るい陽光によって右側の赤レンガの壁には樹影が映り込む。道路脇の敷地には “鐘” が残っており、かつて修道院であったことを彷彿とさせる。完全に人里離れているわけではなく、私のようにウォーキングや犬の散歩をする近所の住民もいる。そんな人の姿を挿入して絵に情感を持たせるよう工夫した。

 実は今後しばらく “林と光” をモチーフにした作品をシリーズ的に描いていこうかと思う
 見た儘を短時間で描く里山のスケッチは、それ自体が楽しい時間を過ごすことができる。一方で 絵を描くもの(作家)としては、現実の風景にとらわれず一つのモチーフを心象風景として表現していくことも重要だと考えている。緑に囲まれたこの地に住む者として、極めて自然な流れではあるが...

水彩画-286 『薫風のスケッチ(4)2020』

 五月も後半になると、初期の頃に比べて新緑の色合いは一律に深くなっている。もはや、山肌の微妙な色彩変化を主題に描くのは望めない時期なので、水田との組み合わせた題材にシフトするようになる。

 今回は、そういう狙いで描いたスケッチ2点を掲載する。


[作品1] 画題 『薫風の上蔦木』 富士見町境 上蔦木、 サイズ:A4

 信濃境の旧甲州街道(現 国道20号線)沿いに、古くからの宿場町 「蔦木(ツタキ)宿」 がある。東西が山に挟まれたわずかな底地に、一時代前の雰囲気の残る集落が街道に沿って細長く連なっている。
 この集落と水田の組み合わせで描いてみたいと考えたが、集落の中に入ってしまうとダメなので、裏手の山に通じる道路を登って一段高いところに出る。すると “手前に水田” “中景に宿場の集落” “奥に新緑の山” というイメージ通りの題材場所が見つかった。喜んで一枚描くことになる。

B 薫風の上蔦木.JPG
       <同場所の写真>B DSC07170.JPG
 先週までのスケッチとは異なり、緑系の色彩をやや抑え気味にした。どちらかと言うと、全体の構図と水面への反映を重点に...という意識で描いた次第。


[作品2] 画題 『薫風の井戸尻』 富士見町境 井戸尻、 サイズ:A4

作品1と同様に、信濃境エリアでスポット探しをした際に 「井戸尻」 という縄文遺跡のある付近でいい感じの水田風景を見つけた。
 まだ代掻きが始まったばかりで、タイミングとしてはやや早かった感はあるが、それでも周囲のロッジ風民家や奥の山影などが部分的に水面に映っている
 このエリアはJR信濃境駅から徒歩圏内ではあるが、周囲が山に囲まれて棚田が広がる風光明媚な場所であるためか、洒落たハウスを建てて暮らしている県外からの移住者が多いようだ。
 そんなイメージを醸し出せるように意識して描いたスケッチである。

B 薫風の井戸尻.JPG
       <同場所の写真>>B DSC07194.JPG
 耕運機の耕した筋跡に沿って、ところどころ土が見え隠れする様は、描写が大変難しいものだと感じた。

水彩画-285 『薫風のスケッチ(3)2020』

 今週は県境(長野県と山梨県)付近で描いた新緑のスケッチ2点を掲載する。


[作品1] 画題 『新緑の大武川』 富士見町落合 神代、 サイズ:A4

 我家から車で国道20号線を10分ほど南下すると、山梨県との県境エリアに入る。神代という地域から釜無川を挟んで対岸には、山梨県の最北となる 「大武川」 という集落が見える。急こう配に立ち上がる裏山は “広葉樹・針葉樹の埴生バランス” が大変良く、春の新緑・秋の紅葉シーズンはその美しさに目を奪われる。ということで、近年は私のお気に入りのポイントの一つとなっている。

 今回のスケッチは、以前描いたものよりもややズームアップしてみた。

B 新緑の大武川.JPG
       <同場所の写真>B DSC07081.JPG
 さらに、新緑の山肌を効果的に表現するため 『グリザイユ技法』 を使った。但し先週の作品と異なり、陰影をつける手段として絵具ではなく “グラファイト鉛筆” によるデッサンで行ってみた。
       <デッサン完了時点>B 新緑の大武川(デッサン).JPG
 絵具と比べて、“手軽で作業時間が早い” というメリットがある一方で “彩色全体との馴染みや質感がやや落ちる” というデメリットもある。まあ、スケッチという位置づけからすればこれでも十分と言えそうだが...。 


[作品2] 画題 『新緑の国界』 富士見町境 上蔦木、 サイズ:A4

 作品1の場所からさらに数分南下すると 「国界(こっかい)」 という名前通りの県境地域になる。ここの信号から東側の山へ登っていく県道は小淵沢町へ続いている。
 この付近の道脇に車を停めて田園エリアを散策する。丁度、田に水が入り 「代掻き」 が最盛期であった。以前、ここの坂の上の方から遠景で描いたことが有ったので、今回は一枚の田をアップして、裏山の新緑と水面への反映をテーマに描いてみた。

B 新緑の国界.JPG
       <同場所の写真>B DSC07095.JPG
 新緑の彩色については、陰影を重点にして絵具によるグリザイユ、彩色全般はやや地味にしてみた。やはり、水面の微妙な映り込み表現が難しいと感じた。

水彩画-284 『薫風のスケッチ(2)2020』

 先週に続いて、北杜市白州町付近で描いたスケッチ2点を掲載する。


[作品1] 画題 『新緑の白州1』 北杜市白州町白須、 サイズ:A4

 「道の駅はくしゅう」 の駐車場から裏手(西方向)に歩いていくと広々とした畑地があり、その向こうに南アルプスが連なっている。連峰の右手には 「甲斐駒ヶ岳」、やや左手には 「鳳凰三山」 が展望できる。ここに立ってスケッチのアングルを模索した時、題材候補として真っ先に目につくのは近くに迫る甲斐駒ケ岳だ。 
 しかし、“手前の田園や民家群” また “新緑に映える中間の小山” といった絵要素のバランスが良いのはむしろ鳳凰三山方向だと考えて、今回の画角を選択した。

B 新緑の白州1.JPG
       <同場所の写真>
B DSC07005.JPG
 このスケッチの主題は “中景の新緑” である。
 それを効果的に表現する手段として 「グリザイユ技法」 を試してみた。ブロッコリー状の樹影を描き分けるため、彩色の最初の段階において暗めの色で細かに “影” をつけていく技法だ。この下塗りが乾いてから、緑系の数種類の色を大まかに重ねていくことで、色を濁らすことなく立体感を出せるという訳だ。
 自身はまだ十分手慣れていないが、普通に彩色してから影付けするよりは “いい感じ” に仕上がるように思う。


[作品2] 画題 『新緑の白州2』 北杜市白州町鳥原、 サイズ:A4

 「サントリーウィスキー・白州工場」 のやや北側にある 「荒田」 という信号から小淵沢方面に通ずる県道がある。この付近から南西側を見ると、やはり南アルプスが良く眺望できる。作品1と異なるのは、手前に水田が広がっていること、点景になりそうな形の良い民家が沢山並んでいることである。
 従って、作品2では中間山地の新緑よりも、むしろ “代掻き作業中の水田” と “民家群” を主題とし、背景に南アルプスを入れるという考えで描いてみた。
B 新緑の白州2.JPG
       <同場所の写真>B DSC07032.JPG
 全体の雰囲気としてソコソコまとまっているとは思うが、まだ水田の水が入り始めたばかりで、周囲の映り込みが無い “泥田” の描写は難しいものだと感じた。

水彩画-283 『薫風のスケッチ(1)2020』

 5月連休に入ると、八ヶ岳の里山エリアは一気に木々の若葉が芽吹き、色とりどりの新緑が目に眩しい程になる。私にとって、一年の中で最も “描く意欲” が湧き出るのがこの時期である。

 これからしばらくの記事は、新緑風景のスケッチを掲載していこうと思っている。

『薫風のスケッチ』 シリーズ第一回の今日は、白州町エリアを題材にして描いた2点を掲載する。

 国道20号線沿いにある 「道の駅 はくしゅう」 には、野菜や食料品などを時々買いに出かける。ここから国道を挟んで向かい側(東側)は、釜無川の河川敷が広がっており見通しの良い水田地帯となっている。国道を走りながらこの風景を眺めると、視界が開けて大変すがすがしい気分になる。

 緩やかに下っていく水田エリアの先には農家集落があり、その裏手には 「七里岩」 と呼ばれるほぼ垂直に切り立った段丘が続いている。以前から、この七里岩を背景にした眺めを題材にしたいと思っていたので、最も絵になりそうな新緑のタイミングで描くことにした。


[作品1] 画題 『新緑の七里岩1』 北杜市白州町白須、 サイズ:A4

B 新緑の七里岩1.JPG
       <同場所の写真>B DSC07014 (3).JPG
 作品1は、やや南寄りのアングルで選んでみた。
 七里岩にはところどころ洞穴のようなものがあるので、その一つを入れることにした。また、左から斜めに迫る崖と、若干奥に続く右側の崖の交錯する位置を選んだ。手前には、密集している民家を入れる構図だが、手前の田んぼは控えめにカットした。

[作品2] 画題 『新緑の七里岩2』 北杜市白州町白須、 サイズ:A4

B 新緑の七里岩2.JPG
       <同場所の写真>B DSC06993 (2).JPG
 作品2は、目線を90度北寄りに向けて、右側から奥へ斜めに連なって行く崖を捉えるようにした。ややズームアップしているので、民家群も作品1より大きめとなったが、形の良い日本風家屋が多いのでまとめ易かった。

 何れものスケッチも、主題は崖に群生する “新緑” である。一斉に芽吹き始めるこの時期は、数種類の色合い(淡黄、淡緑黄、淡青緑、濃青緑、淡紫茶、淡桃、淡灰 など)が、ブロッコリー状に連なっている。  

 実は、過去何年もこのパステルカラーのような淡い色彩を表現しようと努力をしてきている。少しずつ進歩はしているとは思うが、なかなか思うように描けないでいる。微妙な色彩と陰影の両面の描写が求められる難題の一つである


新型コロナ事情雑感(11) & 水彩画-282 『春陽のスケッチ(4)』

【前談:新型コロナ事情雑感(11)】

 今週は 「出口戦略」 が話題になっている。全国に先立って大阪府が数値目標を発表した。吉村知事の若く活力に溢れたリーダーシップには拍手を送りたい(緊急時はスピードが命)。
 
 我家は山梨県との県境に近いとは言え長野県民である。ということで、当県の状況はどうなのかと気になり、発生状況を県HPで確認したところ以下のことが分かった(対象期間:2月3日 ~ 5月6日)。

 累計感染者:73名、 PCR検査累積実施数:2302件、 死亡者:0名

ということから、単純『陽性率』は 約3.2% ということになる。
加えて、これまでの県内PCR検査実施対象の大半が 「発症(疑い例含む)者 及び 濃厚接触者」 ということからすれば、仮に無作為抽出検査であったなら、陽性率はさらに低い水準になっただろうと思われる。
 一方 『重症者向け病床使用率』 という指標については、現時点で重症者が2名で県内重症者ベッド数が25床 ということなので、まだかなり余裕があるように思われる。また、軽症者・中等症者も含めると300床が確保されていて問題なさそうである。

 『感染経路不明者』 は未発表なので分からないが、この一か月ほどの県の感染者情報からするとかなり少なそうである。

 居住する諏訪地方に絞ってみると、4/23に11人目が発表されて以来、2週間新規感染者の報告が無い。
 
 というようなことを総合すると、身近なところでは一応 “出口は見えている” 状況だと思われる。折しも今週、県からは段階的自粛解除方針が発表された。勿論、一気に気を緩めるわけには行かないが、新しい生活様式を意識しながら徐々に行動の輪をリリースしていくことが出来れば幸いだ。

 個人的に一番気になるのは、万一自身が何らかの症状が出た場合に 「直ぐPCR検査を受けられるのか?」 ということだ。昨今の報道によると特に高齢者の場合 「様子を見る」 という猶予はなさそうである。県内のPCR検査センターは5月中旬から徐々に開設が始まるということなのだが、北海道のように第1波が首尾よく収まっても、第2波、3波の方が大きいという事例もあるわけで、いよいよひっ迫する前に整備されることを強く願っている。


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【水彩画-282 『春陽のスケッチ(4)』】

画題 『一里塚の桜』 富士見町塚平、 サイズ:A4

 4月末、いつものウォーキング途上でふと道路脇の桜が目に留まった。我が家の在る 『塚平』 という自治会名の由来にもなっている 「一里塚」 の傍にある桜の木で、例年4月末に見ごろを迎える。
 長年、近隣の住民の目を楽しませてくれていたわけだが、枝が生活道路に大きく覆いかぶさるようになり、部分的に枯れ始めているということから、土地所有者の意向もあって今年伐採されることが決まっている。それで、この際スケッチに残しておこうと思い立った次第。

B 一里塚の桜.JPG
       <同場所の写真>B IMG_8405 (2).JPG
 この場所では午前中は太陽の光が逆光となるため、桜の枝花の特に下の方が暗く見える。順光の明るい絵はいつも描いているので、今回は敢えて逆光の “暗めの色調” を意識して彩色してみた。

 何の変哲もない一本の桜、周りにも特段の点景は無し。甲信地方の片田舎には、何処にでもあるような平凡な風景。こういう題材で “心惹かれるような絵を描ける” というのが自身の目標の一つでもある....が、なかなかそうした境地に到達できそうもない。


新型コロナ事情雑感(10) & 水彩画-281 『春陽のスケッチ(3)』

【前談:新型コロナ事情雑感(10)】

  今日から5月。これほど静かなゴールデンウィークはかつて経験したことが無い。

 自粛生活が長期に渡ってくると、外出しないことが当たり前になり、それならそれで自身の日常を見直すしかないと考えるようになる。最近では余り “困惑、不満、ストレス” など感じなくなっている。
良く言えば 「適応/順応」、悪く言えば 「諦め/観念」 ということか?

この一ヵ月ほどで、外的要因で活動休止となっているのは...
・学習塾 ・自治会(行事、集会) ・美術会(展示会、交流会、写生会など) ・スケッチクラブ ・太極拳

さらに緊急事態宣言以降、個人的に取り止めている外出は...
・歯科通院(緊急は別) ・指圧院/接骨院 ・ゴルフ(ラウンド、練習場共に) ・外食ランチ

ということで、私自身は人との接触80%削減を十分達成出来ていると推定。

数少ない外出する機会としては...
・ウォーキング ・買い物(スーパーなど) ・持病の通院(オフサイト受診、処方薬の入手) ・スケッチ取材

 4月~5月は気候も暖かくなって、最高に気持ちよい季節だ。最近、コロナウィルスは太陽光に弱いとの情報もある。日々短時間でも庭に出て、芝刈り・草取り、植木の手入れ、土いじりなどで汗を流すのもストレス解消にはとても良いと感じている。


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【水彩画-281 『春陽のスケッチ(3)』】

画題 『富士見高原の春』 富士見町広原、 サイズ:A4

 4月も後半になると、桜前線は標高を上げていく。
 北杜市の里山地域は既に散ってしまった時期なので、久々に富士見高原リゾートの八峯苑付近へ出かけてみた。しかしながら、標高1300mのこの辺りはさすがにちょっと早かったようで、やっと咲き始めといった感じ。まあ、せっかく来たのだからとカメラで取材をして帰宅し後日、意識の中で満開にして描いてみた。

B 富士見高原の春.JPG
       <同場所の写真>B DSC06980.JPG
特に留意したのは、桜の背景にある針葉樹の暗い林を生かして、桜の花を “白く抜く” という描き方だ。
桜花は色が白っぽいので、周りが明るいと際立たせることが難しい。逆に、その周囲に暗い色の点景があると、桜を引き立てることが出来るという訳だ。
 今回はそれを意識して描いたのだが、ちょっとコントラストが強くなりすぎて、やや浮いた感じになってしまったようにも思う。なかなか加減が難しいものだ。

新型コロナ事情雑感(9) & 水彩画-280 『春陽のスケッチ(2)』

【前談:新型コロナ事情雑感(9)】

 新規感染者数がやや鈍化傾向になって来たとは言え、全国的に依然として高水準であることには変わりはない。大半の国民がマスク、手洗い、消毒など日々気を付けて生活していても、いわゆる市中感染という経路不明事例が大半を占めている現状では、もはや “外出しない” 以外に抜本対策が無いということになる。都会のマンションなどでは、一歩部屋を出れば廊下やエレベーター、階段等でもリスクあるわけだ。

 一方で、感染経路が判明している中では “病院・福祉・学校・公的機関” など世の中に欠かすことのできない施設関係が多く、一般生活者としては如何ともし難いものばかり。

 有名人の感染体験などの話によると 「容易に検査を受けられない」「陽性判明しても軽症なら自宅待機となる」「家族感染のリスク大」「症状が急激に悪化する」「軽症でも経験したことのないようなつらい症状」「陰性に転じてからも体調が不安定」「想像以上に長期間の療養となる」...。

 万一感染の場合自分自身だけでなく、家族や周囲の人達にも多大なリスクを負わせることになる。緊急事態宣言が延長となったとしても、耐え忍ぶしか無い。

 とは言え自粛生活が長くなると、次第に “曜日間隔” が無くなってくる。新聞も取っていない我が家では、テレビ番組やスマホ表示等によって確認できる程度。何だか世の中との接触を断って山中に籠った “仙人” の心境に近い感じ。あるいは最近の人気番組 「ポツンと一軒家」 にも準ずる生活感である。

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【水彩画-280 『春陽のスケッチ(2)』】

画題 『芸術村の春』 北杜市長坂町、 サイズ:A4

 桜のスケッチ第2弾。場所は 「清春芸術村」
 ここは、例年なら花見客で大変混み合う桜の名所の一つだ。今月中旬、買い物の帰りに様子を見に立ち寄ったところ、さすがに今年はビックリなほど人がいない。そんな中でも、桜は見事に満開だった。
 短時間で数枚の写真を撮り、後日自宅で描くことにした。

芸術村の春.JPG
       <同場所の写真>IMG_8366.JPG
 留意した点は以下の通り。

・白っぽい桜を際立たせるため、周囲の色彩を濃い目にしてコントラストを上げる
・ほぼ同じ場所で冬場に描いたスケッチを参考に、桜の枝ぶりを表現する
・全体に白っぽい桜花だが、右側(手前側)だけは多少ピンクを強くする



新型コロナ事情雑感(8) & 水彩画-279 『春陽のスケッチ(1)』

【新型コロナ事情雑感(8)】

 7都府県に緊急事態宣言が出されてから10日余りが経緯して、今度は全国に同様の宣言が出されることになった。直近一週間で全国感染者が2倍という数字を見れば、致し方ないことかもしれない。
 それはそれとして、医療と経済の両面で深刻な問題が顕在化してきている。特に心配なのが「医療崩壊危機」だ。

 昨今の報道を見聞きすると 「医療崩壊の第一フェーズ」 が既に始まっていると私は感じている。なぜなら各地域の基幹病院において “院内感染拡大” “外来休止” “医療従事者不足” “ベッド数不足” “防護用品不足” などが急激に広がっており、さらに “一般救急医療” が回らないという事態になってきているからだ。
 海外には良くも悪くも先行事例が沢山ある中で 「医療先進国の日本で、どうしてもっと早くに事前の対応策がとられなかったか?」 と残念に思うのは私だけではないだろう。
 最近 「コロナ感染者専門病院の設定」「テント式発熱外来&PCR検査センター」「症状別仕分け」「軽症者療養施設」 といったシステムが先行する地域で始まっている。これが全国的に整備されるようになれば、リスクのある中で必死に働いていらっしゃる医療関係者の努力が報われるというものだろう。

 私の住む諏訪地方でも感染者が数名出ている(町内の事業所事例も含む)。都会に比べればまだ数は少ないとは言え、もはやどこで感染事例が出てもおかしくない状況で、完全に日常生活圏の問題になってきている。学校臨時休校に同期して学習塾も3月に続いて2度目の一時休止となり、私自身外出する機会は一層減少した。
 気がつけば、ガソリンが減らない、趣味・交際費の支出が殆どない、地域交流・ネットワーク情報が限られる といった “無い無い尽くし” の日常になっている。

 こんな自粛生活がいつまで続くのか? 5月6日では “切り” にならず、以降も何週間か延長されるだろうことは容易に想像できる。必死で働いている現役世代の方々のご苦労を考えると、リタイア生活者の身としてはたとえ長期に渡るとしても、愚痴・不満など一切言えないのは勿論だ。ひたすら “3密を避け/人に会わず“ 大人しく暮らすことが世の中のためになるということだと心得る。

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【水彩画-279 『春陽のスケッチ(1)』】

 4月に入って肌寒い日が多中で、昼間の気温がグッと上がりポカポカ陽気になる日もある。正に “春陽” と呼ぶにふさわしい気候だ。
コロナ自粛の最中でもそんなタイミングで桜を描きたくなり、一人スケッチに出かけた(3密ではない)。

画題 『桜並木と甲斐駒ケ岳』 北杜市長坂町西蕪、 サイズ:A4

 長坂町の西蕪という地域に 「北の杜カントリークラブ」 というゴルフ場があり、その付近の牧草地エリアで道路に沿って立派な桜並木がある。以前にも仲間と何度か描きに来た場所だ。

・大きく右にカーブする桜並木が美しい
・桜越しに甲斐駒ヶ岳の雄姿を望める
・他の有名スポットに比べ花見客が少ない


ということで、桜のスケッチにちょこっと行くには最適な場所である。

B 桜並木と甲斐駒ヶ岳.JPG
       <同場所の写真>B DSC06879.JPG
 右にカーブする並木と、その先に見える甲斐駒ケ岳の組み合わせは外せないポイントだが、今回は “左サイド手前に桜の木を一本入れて” その奥に並木が連なっている構図を選択した。

新型コロナ事情雑感(7) & 水彩-278 『早春のスケッチ(6)/2020』

【前談:新型コロナ事情雑感(7)】

 やっと出された国の 「緊急事態宣言」
国民の外出自粛意識を最高レベルに上げること、各種施設を無症状・軽症者用のベッド数確保に活用対策など効果が大きいと思う。。
 一方で、慎重に検討を重ねてきた割には “国と東京都の温度差・スタンスの違い” が顕在化し、営業自粛の対象業種線引きに時間を費やしている状況にはちょっとがっかり。どっちにしても今は “スピード感” が大事だと思うのだが....。

 我が富士見町周辺でもいよいよ感染事例が身近に迫ってきた。数日前から隣接の自治体に複数の感染が確認されており、私たちの日常生活圏に影響が出てきている。地方ではまだ “感染経路を追える” 事例が多いのが救いだが、相変わらず 『コロナ疎開、一時帰省、都会への往来』 といった “都会お持ち帰り型” が多いのが何とも残念だ。  

 個人的には、所属している美術会、太極拳など趣味の会は先月から休眠状態で、活動再開の見通しは立っていない。友人と会う話や会食などのお楽しみは元より自粛。アクアジムや温泉施設も休館が多く、仮にやっていても勿論今は出かけない。今日現在では、夫婦がそれぞれお手伝いしている町内の保育園、学習塾は一応オープンしているが、いつ休止になっても不思議ではない状況だと思う。
 最終的には、食料品・日用品の買い物、郵便局や銀行・ATM、病院など以外に出かけることは無くなってしまう。そういう意味では、リタイア世代の我々としては 「緊急事態宣言」 下の東京の人と、さほど変わらない日常生活のような気がする。

 ただし、この地域に住む人達は殆ど “野菜作りなどの畑仕事” を日常的にしている。また、人もまばらな里山環境でのウォーキングやジョギングをする人も多いので、気分転換と健康維持には余り困っていない感じだ。
 私自身の “絵を描くこと“ は基本的に一人でする行為であり、家の中でも屋外でも気が向くまま出来る趣味なので大変助かっている。

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【水彩-278 『早春のスケッチ(6)/2020』】

 先週に続いて小淵沢町の早春のスケッチ第2弾を掲載する。

画題 『早春の小淵沢(2)』 北杜市小淵沢町 上笹尾、 サイズ:A4

 前回と同じ上笹尾の 「八反歩堰」 の景色だが、今回は遊歩道そのものを主題に描いてみた。

B 早春の小淵沢2.JPG
       <同場所の写真>B DSC06821.JPG
絵要素と留意点としては、以下の通り

・道の東側から覆い被さるように茂っている “竹林” を主題にする
・ゆるくカーブしながら奥まで続く歩道の先が、地平線(空)までずーっと抜けていく感じを出す
・道沿いに咲くスイセンと堰の流水を点景とする


田園・民家群と南アルプスを主題にした前回のようなスケッチは彼方此方でいつも描いているわけだが、そうした題材は綺麗にまとめることが出来る一方で、やや平凡な感じになり易い。
今回のような題材の方が、正直新鮮で面白みを感じた。

新型コロナ事情雑感(6) & 水彩画-277 『早春のスケッチ(5)2020』

【前談:新型コロナ事情雑感(6)】

 留まるところを知らない新型コロナ感染拡大。

 日本も都市部を中心に [感染爆発] が直ぐ目の前と言われる状況の中で、日本医師会や専門家会議を初め東京都・大阪府などの首長から、政府に対して 『緊急事態宣言』 を早く出してほしいとの要求が出されている。日本では法的縛りが無く、欧米における 「ロックダウン」 とは異なるため、その効果は限定的という見解もあるようだが、やはり早期に宣言を出した方が良いと私は思う。
 
 その最大のねらいは 「医療崩壊回避のための早期準備」、 特に無症状・軽症感染者隔離のための施設とベッドの確保だろう。自治体の首長の責任において、強制力のある指示・活用を出来るのが大きい。
 また、最近問題になっている  “若い世代の意識・行動” に対して、事の重大性を緊迫感を持ってあまねく徹底し市中感染(人との接触機会)を抑える効果が大きいと思う。

 都市部の危機感ほどではないにしても、田舎住まいの我々周辺においても、じわじわと感染事例が迫ってきていると感じる。まだ半径数十キロ圏外に留まってはいるが、我々の日常行動範囲に感染が一例でも確認された場合には、一気に緊張感・切迫感が高まるだろう。

 つい最近の報道によると、首都圏から地方の別荘地や離島リゾートなどへ一時避難している人が急増しているとのこと(「コロナ疎開」 とも呼ばれているようだ)。現地が賑わうのは経済的に悪いことでは無いが、移動中の拡散や滞在地への持ち込みリスクという点では第3者の安全な生活を脅かすことにもなる。

 まあ、一般論はともかく当面の私の一番の懸念は、首都圏に居住する家族の健康と生活のことである。

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【水彩画-277 『早春のスケッチ(5)2020』】

 不安定な天気が繰り返される三寒四温の3月末、たまたま良く晴れた暖かい日に夫婦で北杜市方面へ買い物に出かけた。そのついでに、数年来の私のお気に入りスポットの一つである 「小淵沢町上笹尾」 地域に立ち寄り、しばし “お散歩” で気分転換をした。

 ここの小高い丘には、近くの大滝湧水から流れ出る 「八反歩堰」 という水路があり、この堰に沿って遊歩道が整備されている。眼下に階段状に水田が広がり古い民家も点在している。背後には甲斐駒ヶ岳を中心とした南アルプス連峰の雄姿を望むことが出来る。

 まさに、日本の田園・里山の原風景といった心惹かれる場所であるがゆえに、これまで何度か一人で訪れスケッチをしたことがある。今回はカミサン帯同の短時間散策ゆえにカメラ取材をするに留め、後日自宅でスケッチ風に描いてみた。

画題 『早春の小淵沢』 北杜市小淵沢町 上笹尾、 サイズ:A4

早春の小淵沢.JPG
       <同場所の写真>DSC06828.JPG
 今回の留意点は、
・ちょうど道沿いに咲いていたスイセンを手前に入れる
・冬越しの田んぼは絵要素として単調なため、下方向へ圧縮する
・中景の民家群と林を主題にし、早春らしい色合いを意識する
・南アルプスは上部の残雪を主に表現し、他はあまり描き込まない

 雪景色でもない、新緑や代掻きの時期でもない、今回は絵の題材としてはやや難しい季節ではあるが、たまには “早春” をテーマにした絵を5月の美術展に出す作品にしても良いかな... と考えている。

新型コロナ事情雑感(5) & 水彩画-276 『早春のスケッチ(4)2020』

【前談:新型コロナ事情雑感(5)】

 遂にオリンピック・パラリンピックが1年間延期という事態となってしまった。この議論は当初モタツキ感があったけれども、国内外関係筋からの意見・要望・突き上げなどが日に日に増大したためか、最後は意外とスピーディに方向付けされて良かったと思う。いろいろ批判はあるかも知れないが、このように “やる時はやる/決めるべきは決める” というのが、政治の本道というものだろう。

 今週は、東京を中心とした首都圏のオーバーシュートとロックダウンの懸念が話題の中心になってきた。これまで折角持ちこたえてきた日本なので、何とかそうならないように願うばかりだが...。 
 特に若い人を中心に、長期に渡る “自粛/引き籠り” 要請には我慢が出来なくなるということも理解できる。実際、全国一斉休校要請の一旦解除と地域ごとの自主的実施という方針が出された直後の3日連休は、関東圏の高速道路ではかなりの渋滞が広がり、例年の行楽シーズンに迫る人の移動があったようだ。イベント・花見・飲食会などの散見も含めて、こうした現象が今後週末ごとに繰り返さるようになれば、都知事が言うように感染急拡大も十分有り得ることだと思う。

 24日、長野県でも感染5例目発生が報じられた。市外に出たことが無い人で感染経緯が不明のため、県内初の「市中感染」である可能性が高いとのこと。田舎生活者の我々もいよいよ他人事では済まされないと感じている。夫婦で出かける日常的な買い物も、ついつい量が増えてしまう傾向にある。不要なもの・無駄になる量まで買うことはしないが、どうしても “備蓄” という意識が出てしまうのは、生活者として致し方ないことか...。

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【水彩画-276 『早春のスケッチ(4)2020』】

 3月後半のスケッチ会の日は “暖かな小春日和” に恵まれた。久々に車外で描ける状況だったので、高根町にある船形神社の付近の田園地帯へ出かけ、雪の残る八ヶ岳を背景に描くことになった。

画題 『早春の八ヶ岳』 北杜市高根町長澤、 サイズ:A4

 この位置から望む八ヶ岳は、左手前に「三ツ頭岳」右手に「赤岳」が聳え、その中間に「権現岳」と「阿弥陀岳」が見え隠れするという独特の山姿をしている。野辺山方面から見るような赤岳と横岳を中心とした裾野の雄大さは無いが、白い雪をかぶった峰々の形はなかなか迫力があり絵心を刺激される。

B 早春の八ヶ岳a.JPG
       <同場所の写真>B DSC06807 (2).JPG
 このスケッチで留意した点は、以下の通り。

・この時期の手前の田畑は単調なので、出来るだけ下方向へ圧縮する
・八ヶ岳は、左から右方向にかけて遠ざかっている感じを強調する
・民家の裏手にある中景の林群を主題にすべく、意図的に春らしい色彩にする

 実は現場で描いた最初のスケッチは、イメージ通りの色合いに描けなかったので、今回は後日再苗した絵を掲載した。

新型コロナ事情雑感(4) & 水彩画-275 『早春のスケッチ(3)2020』

【前談:新型コロナ事情雑感(4)】

 私が所属する美術会の年次総会、結局延期ではなく “中止” することになった。単純に止めるだけなら仕事は楽になるわけだが、そいうわけでも無い。本来総会をやれば一度で済む事柄が、役員としては個別作業として増えることにもなる。
 お手伝いをしている学習塾は、今週から何とか再開された。感染予防策などを徹底するという条件で、運営の方々は何かと気を使うことが多い。

 世界的には感染の中心が欧米に移ってきているが、各国政府の緊急対策が日本に比較して “途方もなくダイナミック” なのに驚かされる。アジア諸国の事例(失敗も成功も)を見て参考にしたということもあるだろうが、国民性や非常時対応の考え方の違いが大きいように思う。

 自主性(自粛)に訴える “ゆるい” やり方は、国民の気遣い・忖度意識の高い日本では有効かもしれないが、合理主義・契約社会の欧米では強制・罰則といった “きつい” やり方でないと徹底できないのかも知れない。国民の健康と経済をバランスよく維持するためには、どういうやり方が良いのか? それはずっと後になってから分かることなのだろう。

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水彩画-275 『早春のスケッチ(3)』】

画題 『早春の御射山神戸』 富士見町御射山神戸、 サイズ:A4

 小春日和の午後、一人で富士見町の御射山神戸地区にある “ため池” 近くの高台に出かけた。

 西山の中腹から八ヶ岳のほぼ全景を眺めることが出来るので、これまでにも何度か来ている場所だ。手前には急傾斜地の段々畑があり、その下に集落が密集している。その先は一旦川底のくぼ地となり、さらに向こう側の土手上にはJR中央本線が通っている。そして八ヶ岳との間に深い森林が連なっている。

B 早春の御射山神戸.JPG
       <同場所の写真>B DSC06788 (2).JPG

 こうしたミルフィーユのような絵要素の構成の中で、これまでの経験上 “手前の畑地と八ヶ岳下の森林の描き方がポイント” となると感じている。

 今回のスケッチとしては、手前の畑地のスペースを最小限にすることと、中間の森林の比率をやや小さめにするという工夫をしてみた。

新型コロナ事情雑感(3) & 水彩画-274 『早春のスケッチ(2)2020』

【前談:新型コロナ事情雑感(3)】

 新型コロナウィルス感染に関する最近の閉塞的世情を “コロナ疲れ” というらしい。

 何をするにも不安が先立ち、大人も子供も生活全般に “ストレス・疲労感” が漂う。
休校・自粛の要請期間が19日まで延長され、トンネルを何時抜けられるのか? 全くの視界不良。

 結局、治療薬やワクチンなどが開発され普及されない限り、国民の不安は無くならず普通の生活に戻れないということではなかろうか?

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【水彩画-274 『早春のスケッチ(2)2020』】

 3月に入って日に日に暖かくなってきている。一方で、春2番か3番か良く分からないが “風の強い” 日も多く、外に出ると肌寒く感じることも事実だ。
 

画題 『早春の南アルプス』 北杜市大泉町西井出、 サイズ:A4

3月初めのスケッチ会は風が強く寒い日だった。上空は雲が多く山が見えづらい状況。
それでも、大泉町の田園地帯へ行くと西側の南アルプスはかろうじて山肌を認識できた。

 車を停める場所の制約があり、白いマルチシートがかけられた畑が手前にせり出しているのが何ともいただけない。しかしそこを何とかする工夫が、冬場のスケッチには求められるという訳だ。

B 早春の南アルプスb.JPG
       <同場所の写真>B DSC06751.JPG
 ズームアップして中景の民家群と林を主力に描く人もいたが、私はむしろ意識的にワイドにとらえて “空間の広さ” を主題に描いてみることにした。

・画面の上半分を空にして、上空に被さっている大きな雲を表現
・アルプス上部が、薄い雲に覆われて見え隠れしている感じを出す
・ふもとの民家群は点景に徹して、小サイズで色彩も控えめにする
・里山の低木や草などを、春らしい彩色にする

といった点を意識して描いてみた。

新型コロナ事情雑感 (2) & 水彩画-273 『早春のスケッチ(1)2020』

【前談:新型コロナ事情雑感 (2)】

コロナ感染事情。
何が正しくて、何が正しくないのか? ちょっと訳が分からない感じになってきた。

<例>
1.マスク不足
 外出時・人前ではマスクは必須? いや、マスクの予防効果は余りない? 手洗いの方が重要? 
 北海道の特定地域に国が40枚/世帯を無料配布 ⇒ でも一方で、病院や介護現場ではスタッフ用マスク不足で業務に支障?
2.トイレットペーパー、ティッシュペーパー品切れ
 石油ショック時(1973年)の騒動を思い出させる...アメリカでも始まっているらしい... 
頭ではデマだとわかっていても、スーパーで空っぽの棚を見ると、つい買いに走るのは人間の悲しいサガ?
3.感染経路は家庭内が最多、注意して! ⇒ 家族なんだから濃厚接触は当たり前、要注意と言われてもどうしようも無い
4.“国内感染者累計1000人” のニュース速報? ⇒ こんな速報流さないで! その人は余計に悲しいだけ

 私の生活エリアでも公的行事・サークル行事・私的行事などが軒並み中止・延期。
 アルバイト先の学習塾も2週間休講が決定。
 個人の時間が増えて 「まあ、じっくり好きなことをやれば...」 と気持ちを切り替えればいいこと...だが、何をするにしても “意欲” のようなものが今一つ湧いて来ない。やっぱり、普段通りの生活が早く戻って欲しい。

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【水彩画-273 『早春のスケッチ(1)2020』】

 寒暖を繰り返す八ヶ岳高原も、3月に入るとさすがに “早春” を感じさせる日が多くなって来た。特に暖冬の今年は、4月を思わせるような暖かい日も少なくない。
そんな小春日和の日に、一人で出かけて描いたスケッチ1点を掲載する。


画題 『早春の西麓』 茅野市泉野、 サイズ:A4

 茅野市郊外の豊平地域と原村の中間に 「泉野」 という山里がある。周囲(南北)が小高い山に囲まれた “川底のような地形” に集落が広がっている。そこへ下っていく坂道の途中に立つと、手前に集落、中景に森と林、遠景に八ヶ岳の全景、という雄大な景色を眺めることが出来る。何年か前に、ここを題材にした雪景色を大サイズで描いたことがあるが、それ以来足が遠のいていた。

今回は雪の全くない景色ではあるが、冬が終わり春の訪れを感じさせる雰囲気の絵として描いてみることにした。
B 早春の西麓(泉野).JPG
       <同場所の写真>B DSC06735.JPG
そこそこにはまとめることは出来たが、この雄大な風景をA4という小サイズで描くのはかなりしんどかったか?という点と、彩色がやや地味すぎたか(もう少し春めいた色合いにすべきだったか)? ということを、反省点として感じている。


新型コロナ事情雑感 & 水彩画-272 『余寒のスケッチ(4)2020』

【前談:新型コロナ事情雑感】

 新型コロナウィルス感染がいよいよ正念場に入ってきた。今週、長野県初の感染者が出たとの報道があったが、全国的に市中感染が拡大している中で、もはや 「いつあっても不思議ではない」 と受け止めたのは私だけではないだろう。昨夜は首相から突然の全国学校の休校要請。状況からすればそれも止む無しとは思うが、特に子育て家庭では急な対応に困惑していることと思う。
 
 専門家の見識によると、万一感染したとしても一般のインフルエンザに比べて、重症化しにくいとか推定死亡者数はかなり少ないだろうと言われている。我々夫婦はハイリスクな基礎疾患を抱えているわけではないが、立派な “高齢者” であることは間違いなく “気管支が弱い” “過去にウィルス性肺炎にかかった経験がある” など、心配ネタが無いわけではない。
 で、やはり出来るだけ “不要不急の外出は避け” “手洗い・消毒を励行し” “外出時はマスクを着用” など政府方針に従って生活するよう心がけている。

 ところでマスク不足についてだが、我家には以前たまたま買っておいた市販品が若干あるけれども、この先1か月ももちそうもない。そこで、今週カミサンがガーゼを利用してマスクを手作りしてくれた。

B IMG_8316.JPG
 これを洗濯しながら使い回せば、不完全ながらも当面代用品として何とかなりそうだ。

 “混雑する公的交通機関” の問題は、人口密度の租な田舎生活には圏外の話。リタイア世代には通勤リスクも元より存在しない。パーティや飲み会もそれほど無いし、気になれば中止・不参加しても大きな支障はないものばかり。
 個人的に一番気になるのは、夫婦がそれぞれ “子供さん相手の環境でアルバイト” をしていることだ。まあ今のところは、良く注意して対応すれば防げるだろうとは考えている....


【水彩画-272 『余寒のスケッチ(4)2020』】

画題 『冬曇りの南アルプス』 北杜市大泉西井出、サイズ:A4

 いつもの仲間とスケッチに出かけた2月後半の日は、どんよりとした “冬曇り” の天気。しかし、幸いなことに周囲の山は良く眺望できた。ちなみに、これまでの経験からするとこうした冬曇りの日は、特に南アルプスは逆光にならずに返って山肌が良く認識できることが多い。
それで、今回は南アルプスを背景にして、中景の農家群を主題に描いてみた。
B 冬曇りの南アルプスa.JPG
       <同場所の写真>B DSC06699.JPG
 過去に何度も描いているお馴染みの構図ではあるが、手前の雪のない枯れた水田地帯の線を出来るだけ下へ圧縮し、代わりに空のスペースを広めにして冬曇り表情を描き込むように工夫した。

確定申告 & 水彩画-271 『余寒のスケッチ(3)2020』

【前談:確定申告書提出】

 リタイアして以来、毎年この時期の “定例作業” となっている確定申告。
 最初の数年は、電卓で計算しながら申告用紙に手書きをし、役場の相談会に長時間並んだりして作成していた。しかしその後、国税局HPの作成支援ツールを利用するようにしたところ、計算間違いも無くなり、大変スムースに作成出来るようになった。

 私の作成・提出の仕方は、

・PCで国税局の「作成支援ツール」を利用
・計算結果をプリンタで「印刷」 (控えも自動的に印刷される)
・町役場に用意されている専用の封筒に入れて「窓口に直接提出」

 この方法のメリットは、

・e-Taxのような初期登録手続き(費用がかかる)が不要
・税務署や町相談会等に出向く必要がない
・郵送料(切手代)が不要

 2月初めには作成しておいたので、提出期間初日(17日)に提出して今年の作業は終了。

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【水彩画-271『余寒のスケッチ(3)2020』】

 さて、雪の乏しい今冬、なかなか定番の雪景色を描くチャンスが無い。
 そんな時は横着をして “過去の写真データを活用” して描くこともある。

今回は、数年前大雪が降った直後に自宅周辺を一回りして、カメラに収めておいたデータを題材にしてスケッチ風に描いた一点を掲載したい。


画題 『雪後の西山』 富士見町 松目、 サイズ:A4

 富士見町のほぼ中央部を南北に通る国道20号線を境に、町内を東西エリアに大きく2分するという地元の認識がある。地形的に 「東側が八ヶ岳サイド/西側が入傘山サイド」 ということになるが、西側の前山とその麓の里エリアは通称 『西山』 とも呼ばれている。

 西山の中でも、入傘山へ登る道筋の最初の傾斜地には 『松目』 という地域があり、この付近から見る八ヶ岳全景はまさに雄大である。

 積雪が無ければ、手前に広がる草地や枯れた畑は絵にしづらいが、たっぷりと積もった雪がある時は、いかにも “これぞ八ヶ岳高原の冬“ という感じで描く意欲が出てくる。

B 雪後の西山.JPG
       <同場所の写真>B DSC00136.JPG

 今回、中景から遠景にかけてはほぼ見たままだが、手前には除雪された雪の山(すぐ近くの道路沿いにあった状態)を大胆に入れてみた。“合成” という構図手法だが、奥の風景とやや分離した感じになってしまったようにも思う。

 これから全地球的な気候変動がどんどん進み、季節感に乏しくなってくるだろう。特に冬はますます温暖になり、雪や氷のある景色をリアルな題材にして描くことが難しくなってくるのではという心配がある。