アクセスカウンタ

hiromochanの高原スローライフ

プロフィール

ブログ名
hiromochanの高原スローライフ
ブログ紹介
こんにちは。近年、会社を定年退職したオジサンのブログです。八ヶ岳の麓(富士見高原)で好きなこと(水彩画、木工、ウォーキング、ゴルフなど)をしながらスローライフを楽しんでいます。
zoom RSS

水彩画その158 「盛夏のスケッチ」

2017/08/18 06:46
 梅雨が明けて8月に入れば時候は “盛夏” のはずだが、今年の夏は圧倒的に雨か曇天が多い。今夏、扇風機をかけたのは僅かに3日間ほど。過ごし易くて良いと言われれば確かにそうだが、猛暑という予想を聞いていただけに、なんだか拍子抜けである。

 そんな訳で、我々のスケッチも相変わらず近景に絞った題材探しが続いている。今回は、古民家と神社の鐘楼のスケッチを2点掲載したい。


1.テーマ 「養蚕農家の佇まい」 北杜市大泉町谷戸、 サイズ:A4

 大泉町谷戸の 「ひまわり市場」 というスーパーから道路を隔てて八ヶ岳側に上った一帯に昔からの集落がある。聞くところに依ると、大正時代の頃から養蚕の里としてかなり繁盛した地域のようだ。養蚕農家の造りというのは独特で、一階の屋根の上に中二階の大きな屋根が乗っており、その屋根裏の内部は蚕を飼えるように広い空間が設けられている。外から見ると、親子亀のような二重の屋根と自然の木を生かした曲がった梁が目に付く。
 しかしながら、近年は民家の老朽化と住民減少の中で、ひと昔前の趣ある古民家の佇まいが急速に失われているようだ。そんな中ではあるが、今回はスケッチ道具を抱え皆で15分程歩き回ってやっと絵に成りそうな一角を探し当てた。
画像

       <同場所の写真>
画像

 構図的には必ずしも理想的とは言えない場所ではあったが、いにしえの雰囲気を少しでも表現出来ればという思いで描いてみた。


2.テーマ 「真夏の海岸寺」 北杜市須玉町上津金、 サイズ:A4

 清里を南北に通る国道141号線から、大門ダムのある谷を隔てて一本東側の地方道沿いに 『海岸寺』 という古いお寺がある。深い山の中にあり境内も杉の古木に覆われており、正に “昼なお暗い” という表現がピッタリ嵌るような場所である。

 「歴史を感じさせる古いお寺」 という仲間の前評判に引率されて初めて足を踏み入れてみると、確かに枯れた感じのお堂や鐘楼などの建物をはじめ100体もあるといわれる地蔵群など、現代人の忘れがちな所謂 “わびさび“ の世界観を感じるような空間であった。
画像

       <同場所の写真>
画像

 何を題材にしようかとしばらく迷ったが、私はオーソドックスに 古い『鐘楼』 を選んだ。斜め下から見上げる構図は古い和風建築を描く時の “定番“ とも言えるが、特に 「段状の組木構造による軒裏」 の表現がポイントの一つだと思う。短時間のスケッチ故に、複雑な構造の詳細まで描き表すことは出来ないが、建物全体の重厚感や経年月を ”何となく感じ取れる“ ことを念頭において描いたつもりである。 
記事へブログ気持玉 / トラックバック / コメント


オッコー祭りへの展示協力

2017/08/11 09:09
 例年7月最終土曜日には富士見町の 『オッコー祭り』 が催される。

 我が家も子供が小さかった頃は毎年参加していたけれども、近年はすっかり足が遠のいてしまっている。

 我々の美術会は町文化協会に所属している関係上、昨年までボランティアで 「似顔絵描き」 ブースを設置していた。美術会員数名で、当日希望する人を誰でも無料で似顔絵を描いてお渡しするというイベントであったが、会員高齢化の中で暑い最中に何時間も休みなしで作業を続けるというのは、実はかなり厳しい活動だった。役員の間でも 「そろそろ限界では無いか?」 という意見も出始めていたところへ、今年は会場全体スペースがやや絞られることになり、幸か不幸か自然の流れとして 「似顔絵描き」 は取り止めとなった。
 
 ところが、お祭りの3週間ほど前になって町の商店街の祭り担当の方から 「商店街のショーウィンドウなどへ絵を展示して、お祭りを盛り上げたい」 という趣旨の協力依頼があった。色々と手探りの状態ではあるけれども、町の方々には公私ともども日頃お世話になっているので、提供可能な会員の作品に絞って出展協力することになった。

 直前まで催されていた 『富士見美術展』 への出展作品の中から選び出し、作者16名/出展数27点 という規模となった。
展示場所としては、ショーウィンドウ等に飾っていただけた商店が10店で、残りは空き店舗を活用したフリースペースに集中展示となった。

 私はお祭りの当日は行けなかったので、翌日に商店街に出かけ展示状況を見て回った。各店とも実際それ程スペースに余裕が有る訳ではないけれども、それなりに工夫して展示しているように感じた。。
画像
画像
画像

中には、鮮やかな草花の鉢植えなどを絵の周囲に置いて、トータルとして美の相乗効果を演出していただいているお店もあった
画像

 さて、「来年以降どうするか?」 というのが今後の課題である。たった数日展示するだけではあるが、いざ実行してみると我々のみならず、商店街お祭り担当の方も準備と実施が相当に大変だったと推察する。搬出入などの手間がかかる上に、関係者との調整や美術作品の取り扱いなど、気を使うことがとても多い。

 双方に効果や反省点などしっかり洗い出して、来年に向けて総括しておくことが肝要ですね。
記事へブログ気持玉 / トラックバック / コメント


水彩画 その157 「メリーゴーランドのスケッチ」

2017/08/04 09:01
 梅雨が明けした途端、皮肉にもどんよりとした梅雨空が続いている。こうした状況では遠くの山影は殆ど見えないので、スケッチ対象としてはやはり近景を選ぶ以外に無い。

 7月末の曇天の日に仲間と出かけたのは、清里「萌木の村」エリアの最も奥の “メリーゴーランド” のあるエリア。ここでは3年前に一度スケッチしたことがあるので、今回のものと比較して掲載したい。


【テーマ 「避暑地のメリーゴーランド」 北杜市清里 萌木の村、 サイズ:B5】

 3年ぶりに現地へ行ってみると、辺りの雰囲気が随分変わっているのに驚いた。
高台にあるメリーゴーランドへは下から階段を上がって行く訳だが、そのアプローチエリアがすっかり広く整備されて見通しが良くなっている。
 メリーゴーランドの周りを一周して良さそうなスケッチポイントを探してみたけれども、結局以前と同じような場所(メリーゴーランドの右手前から、やや見上げるようなポイント)に落ち着いてしまった。
画像

 但し、メリーゴーランド手前を半周するステップが無くなって随分さっぱりしてしまったので、丁度盛りの白い紫陽花を意図的に沢山入れることで、手前の変化を付けることにした。
<今回のスケッチ>
画像

<3年前のスケッチ>
画像

 絵の内容的には3年前に比べて余り進歩が無いように見えるかもしれない。
 しかし、実は自分自身そこそこの進歩を感じている。
一番は作業時間の面で、今回随分スピードアップされという実感がある。前回、込み入った構造のメリーゴーランドを初めて描いた時は3時間以上かかっていたが、今回はその半分程度で仕上げることが出来た。もう一つは手前の花の描写と、メリーゴーランドや奥のcaféなどの表現バランスは少し良くなったように思う。

 構造が複雑な施設などは描くのが大変なだけに、余り頻繁に描きたくないのが本音。それでも、ポイントを押さえて素早く描くことが出来るようになれば、それほど拒否感を感じなくなるということも確かだ。毎週コンスタントにスケッチをするという行為は、ある意味そうした面での訓練になっているように思える。


<余談: バネ指の手術>
 この春頃から、左手中指の関節がうまく曲がらなくなった。次第に痛みも出てきて、物をしっかり握れなくなっていた。その後、一向に回復せず最近痛みが強くなって来ていたので、近くの総合病院で診てもらったところ 『弾発指(通称:バネ指)』 という診断。思い当たるのは、春先に庭の芝地の雑草取りを集中的に作業した時期があり、それ以降症状が出てきたように思う。画像画像
 結局直ぐに切開手術をすることになった(中指の付け根部分を1cm程度)。術後一週間が経過して現在痛みは大分落ち着いてきた。とは言え、抜糸をするまでは水に濡らすことが出来ないため、日常生活がやや不便。また、ゴルフなどのお楽しみもしばらく自粛状態。
 歳を取ると 「こんな程度のことで、おかしくなってしまうのか?」 とガッカリすることが多くなった。幸い絵を描くことなど主な作業は右の利き手で出来るので助かってはいるが、早く治して通常の生活に戻りたい。
記事へブログ気持玉 / トラックバック / コメント


アトリエ随窓 その11 「セミとヤマユリの夏」

2017/07/28 09:20
 梅雨が明けて以降、返って愚図つき加減の天気が続いている。我が家の地域では今のところ豪雨も無く、丁度良いお湿りといった程度に日々断続的に降雨がある。 
 今年の梅雨期間中、諏訪地方は降水量が例年の50%以下という少雨だったので、農家などでは雨不足解消に助かっていることと思う。


 さて、7月に我が家周辺では、定番の 『夏の風物詩』 がある。
 今日の記事タイトルの通り、 『セミ』 と 『ヤマユリ』 である。

1.セミ編

 自宅周辺の林はセミの宝庫。例年7月上旬から中旬になると 『ヒグラシ』 が鳴き始める。「カナカナカナ...」 というヒグラシの声を聴くと 「そろそろ梅雨が明けるな...」 と気付かされる。最初の日は一匹か二匹が 「そろそろ鳴いても宜しいでしょうか?」 と “探るように控えめな” 鳴き方である。この段階の弱々しい声には、いかにも “夕暮れの哀愁感” がある。しかし3日、数日、10日と経つうちにどんどん数が増えて一気に賑やかになる。この掛け合いコールを聞きながら入る夕暮れ風呂は、何とも風情が有って私は好きである。
 7月下旬の今は、さらにアブラゼミ等その他の夏セミも加わる様になり、それに交代するようにヒグラシは晩夏まで一旦小休止となる。

 さて、そんな訳でこの時期周囲の至る所にサナギの抜け殻や羽化直後のセミを見かける。せっかくなので写真を数枚掲載。
<ベランダの抜け殻>
画像

<草地の抜け殻>
画像

<道路脇の成虫1(羽化直後)> 推定:ヒグラシ
画像

<道路脇の成虫2(羽化直後)> 推定:コエゾゼミ
画像



2.ヤマユリ編
 
 もう一つの夏の風物詩は、自宅向かいの旧別荘林に群生する 『ヤマユリ』 である。
画像
画像

 毎年7月下旬になると一斉に開花する。ウォーキングや車で林沿いの道路を通ると、独特の甘い香りが漂ってくる。大きいのは茎が人の背丈ほどにも伸び、一株に7〜8個ほどの大輪を咲かせる。
画像
残念ながら、花の重さに耐えられずお辞儀してしまう株が多いけれども、花弁の優雅さと香りで本格的な夏の訪れを告げてくれる。
画像

 この辺りの林にはいにしえよりヤマユリが自生していたらしいが、我が家の敷地も以前はそうした別荘林の一部だったそうだ。近年の分譲と宅地化に依って、数が大分少なくなってしまったわけだが、隣近所の家の庭や空き地には今も根強く残っている株が有り、庭先でヤマユリを楽しめるところが多い。
画像


 ところで、ヤマユリの球根は獣にとっては “ごちそう” らしい。今年の春以降、隣組エリアでイノシシ、鹿、猿 などの出没・目撃情報が多かった。その理由の一つが “ユリ根“ なのかもしれない。近所の人が時々林に入って爆竹を鳴らし、獣の ”縄張り化“ を防ごうとしてくれているのは有り難いことだ。画像

 「こうした周囲の林の環境が今後も存続されて、定番の “夏の風物詩” を末永く楽しむことが出来ればうれしいのだけれど...」 などと勝手な想いを抱きながら、アトリエの窓を通して緑林を眺めるこの頃である。
記事へブログ気持玉 / トラックバック / コメント


水彩画 その156 「滝のスケッチ」

2017/07/21 09:03
 梅雨も明け、いよいよ真夏の暑さがやって来た。

 八ヶ岳高原一帯では朝夕の涼しさは大変心地よいが、さすがに日中の最高気温は日によって30度近くにはなる。従って、盛夏のスケッチの場所としては景色の良し悪しよりも 「日陰第一」 ということになる。

 そういう訳で今回は涼しさを求めて、久々に大泉町の渓流にある 「吐竜の滝」 に出かけた。


【テーマ 「吐竜の滝」 北杜市大泉町川俣川、 サイズ:A4】

 八ヶ岳大橋を渡ってから川俣川の渓谷へ下って行く山道に入り、しばらく進むと 「吐竜の滝」 という看板が出て来る。道脇の駐車場に車を停め、スケッチ道具を持って薄暗い林道を数分歩いていくと、渓流の音が聞こえてくる。いつも感じることではあるが、小海線の小さな鉄橋の下をくぐる辺りから、急激に気温が下がる。その直ぐ先にある 「吐竜の滝」 から流れて来る冷水ミストの影響ではないかと思う。ここに1時間もいると体が冷えてくるようである。
画像

 滝の周辺は夏場の週末ともなると避暑客で混雑するところだが、平日のこの日は2,3組の家族連れが涼んでいる程度で、我々数名がスケッチの場所を捜すのには苦労はしなかった。
画像

 3年ほど前にもここで描いたことがあるが、前回は滝の上流側から、今回は下流側からというアングルの違いがある。せっかくなので、以下に今回と以前のスケッチを並べて掲載する。
       <今回のスケッチ>
画像

       <前回のスケッチ>
画像

 上記新旧2点の比較の中で、3年間の進歩が在るかと自問してみると、ちょっと首をかしげてしまう。一口に 『水』 の表現とは言っても、湖や池の静的な水面と異なり、ダイナミックな動きのある滝や渓流はプロの画家にとっても最も難しい題材の一つではないだろうか。それをアマチュアの我々が90分余りできっちりと描き上げるというのは、そもそも望むべきも無いことなのかもしれない。

 しかし、スケッチはあくまで題材をザックリと捉え、滝や渓流の景色を通じて夏の清涼感を大まかに表現するというねらいである。そう考えると、微細な表現云々では無く 『マクロ的』 な捉え方と表現力が問われるということなのだろう。

 何度も繰り返し描くことで、コツを掴んでいくという努力が必要な題材だと感じている。


<余談: ゴルフ場で鹿に遭遇>
 先日地元の仲間とゴルフをプレイ中、最終ホールのフェアウェイ近くの林から 鹿の親子が出現!! この近辺の山麓では鹿の出没は珍しいことでは無いが、ゴルフ場内でしかも人間がプレイ中に ”堂々と” 出歩いて来るというのにはビックリした。
画像

 最初に母鹿が現れ、直ぐ後に小鹿が続いてきた。そして、10〜20秒後ぐらいに父鹿(左側)が出現し、後ろから家族の安全を確かめるように見守っていた。我々はプレイを中断して写真を撮ったりしていたが、2,3分でプレイに戻ったので後はどうなったか分からない。聞くところに依ると、このゴルフ場(中央道春が峰CC)は、動物が侵入しないよう、電気柵を念入りに設置してあるようだ。それでも、長年の内には侵入ルートを見つけてしまうのだろう。人と獣が大事なく ”共存” 出来れば良いのだけれど...


記事へブログ気持玉 / トラックバック / コメント


水彩画 その155 「春萌える小川村/富士見美術展出展−2」

2017/07/13 11:08
 都合により、今週の記事は一日早くアップすることにします。



 先週に引き続き、現在開催中の 「第35回 富士見美術展」 に出展している拙作(2点)について掲載したい。

 一か月ほど前のこのブログに 「小川村の春」 という記事をアップしたけれども、その時に掲載した絵は謂わば “習作” という位置づけで5月頃に描いたものだった。6月に入って、美術展出展のため “本作” の制作に取り掛かったわけだが、前作の反省点を踏まえてより良い作品にするよう心掛けた。


1.テーマ 「春萌える小川村−T」 長野県上水内郡小川村、 サイズ:P10

       <本作>
画像

       <習作>
画像

 
 【本作で工夫・改善した点】
・画角の拡大

⇒ サイズが大きくなったことを考慮して少し画角を広げ、手前から奥へ伸びる道路をしっかり入れる構図とした
・足元の近景
⇒ 遠近感を強調する常套手段として、手前下部に満開の “菜の花の群生” と “桜(ソメイヨシノ)” を入れた
・民家群
 ⇒ 手前1/3ほどにある数軒の民家について、現実に在ったプレハブ風建物を外し、代わりに他の場所に在った古民家風の建物に置き換えた
・木々のタッチと彩色表現
 ⇒ 同じ種類の針葉樹でも遠近感を意識して、手前にある場合と中景・遠景にある場合とでは、タッチと彩色加減を微妙に変えた(広葉樹の彩色についても同様)
・北アルプスの表現
 ⇒ 横に広がる北アルプスの尾根について、最も強調したい尾根の部分を決め、彩色加減を微妙に変えてみた


2.テーマ 「春萌える小川村−U」 長野県上水内郡小川村、 サイズ:P10

       <本作>
画像

       <同場所の写真>
画像



 習作は北アルプスの入らない中景斜面の新緑中心の絵であったが、本作を描くにあたって 「やはり北アルプスのある構図の方が良さそうだ」 と思い直した。それで、現地で撮って来た写真群の中から、(T)とは異なる新たな構図を探して描くことにした。

【本作で工夫・改善した点】
・足元の近景
 ⇒ (T)の作品と同様に遠近感を強調する対策を考えた。
具体的には、手前下部に “スイセンの群生” を入れた。また、道路まで急激に下る斜面には “菜の花畑” の畝を入れることで、高台から見下ろしているという感じを表現するようにした
・その他の留意点については、(T)とほぼ同様


<考察:作家の姿勢とは? ⇒ 努力と意欲の維持>
 同じような絵を何枚も描いていると、その都度何らかの改善が出来るのは当然のことである。その一方で、それが続くと作者自身の心境としては “飽き” も感じるようになる。
 
 何度も繰り返し描くことで、完成度を上げられるということも “真” であるならば、意図的に異なった題材を探すことでいつも新鮮な気持ちで向き合えるということも “真” である。要は、作家として、長年に亘って “創作欲やモチベーション” を持ち続けられるということが一番大事なのだろう。私としては、そういう意味で適度にバランスのとれた活動をするよう心掛けていきたいと思っている。
記事へブログ気持玉 / トラックバック / コメント


水彩画 その154 「『みんなの小宮祭』/富士見美術展出展−1」

2017/07/07 09:03
 例年7月になると、私が所属する美術会主催の 「富士見美術展」 が開催される。

ここで[宣伝文]挿入! 
 今年は7月11日(火)〜 17日(月)までの期間、富士見町コミュニティプラザ2階大会議室(図書館の階上)で開かれます。どなたでも自由に(無料)ご覧にいただけますので、皆様のご来場をお待ちしています(油彩画・水彩画・水墨画・日本画・陶芸など100点以上展示)。


 年3回行われる 「信金ロビー展」 が、直近の季節を題材にした小サイズの作品を主にしているのに対して、7月の 「富士見美術展」 は題材・ジャンルを問わない代わりに、会員各自が時間をかけて制作した比較的大きなサイズの所謂 “力作” を出展することになっている。出展数も一人数点と多めなので、全て最新作を出すためには、何か月も前から準備をしていかないと間に合わないことになる。

 私自身、この春から初夏にかけてそうした作品製作に時間をかけて来たところではあるが、今回はその中の1点について掲載したい。


☆テーマ 「みんなの小宮祭」 富士見町富士見塚平区
 
 昨年、諏訪地方では御柱祭が盛大に行われた。春に上社・下社の大祭(本祭)が、夏から秋にかけては地域毎にそれぞれ 「小宮祭」 が毎週のように行われる。
 地域代表としての誇りを胸に、入念に準備を重ね気合の入った男衆に依って勇壮に行われる本祭に対して、「小宮祭」は地域の老若男女と子供たちが皆さん自由に参加することのできる “和気藹々と楽しむお祭り” といった様相である。

 そうした、地域の小宮祭の雰囲気を絵に描いてみようと思い立ったのは今年の初めのこと。しかし、当然のことながら “人ばかりの情景” となるので、私が普段描いている “里山の風景“ とは大分趣が異なる。
先ず、構図をどうするかでかなり悩んだ。祭りの当日は曳子として参加した私ではあるが、休憩毎に取り敢えずスマホで写真を沢山撮っておいた。後日それを見ながら色々と考えた結果、ある一つの情景に絞るのではなく 「アラカルト方式」 にしようと思い立った。

 3月に習作を一枚描き感触を掴んだ後、5月になって本作に仕上げた。
以下に 「本作」 と 「習作」 を並べて掲載する。
       <本作>サイズ:P8
画像

       <習作>サイズ:B4
画像


 本作は紙サイズが大きくなった分、人影もそれぞれ大きめになってはいるが、構図としては習作をほぼ踏襲している。
 また、本作ではアクセントとして紙の四辺に “金絵具” を塗ってみた。以前どこかで購入しておいた銀色のチューブ絵具が出てきたので、それに黄色系の透明絵具を混ぜて金色とした。実は、アラカルトの各絵柄の境の空間を、中世の屏風絵のような 「金色の雲」 で埋めようかと一度は思ったのだが、“いかにも絵巻物然“ となりそうなので、単純な枠にした次第。

 本作は人の数が半端無いので、それなりに時間がかかってしまった。こういう絵を頻繁に描く気には成れないが、まあ年に一度くらいはチャレンジ精神で頑張ってみるのも悪くはない。

 
 また、自宅に飾っておくよりも地域の皆さんに広く楽しんでもらった方が良いと考え、近い内に自治会の公民館へ寄贈したいと思っている。
記事へブログ気持玉 / トラックバック / コメント


水彩画 その153 「高原野菜畑のスケッチ」

2017/06/30 09:13
 例年、初夏のスケッチの題材の一つに 「八ヶ岳と高原野菜畑」 がある。
 梅雨のこの時期は題材が限られるということもあり、晴れていなくても何とか八ヶ岳が見通せる程度の天気であれば、そうした場所に出かけることが多い。

 今回は、定番となっている 野辺山高原の野菜畑 で、いつもの仲間と描いたスケッチ2点を掲載する。


1.テーマ 「野辺山高原の野菜畑1」 長野県南牧村野辺山、 サイズ:A4

 空梅雨傾向が続いていた6月の中旬、雲は多いが上空は青い空が見える暑い日に、野辺山高原に出かけた。国道沿いの 「ビックリ市」 直ぐ北側に広がる野菜畑でのスケッチとなった。
画像

       <同場所の写真>
画像

 手前から八ヶ岳の裾野まで平坦な野菜畑が広がっている。畑は一見単調に見えるが、良く周りを見ると畝が斜めに走るエリア、白いビニールシートや赤茶色の土の見えている部分など、変化の材料になりそうな景色もある。そういう素材を適当にアレンジして味付けをする工夫をしてみた。
 また、右側に走る農道とそれに沿って立つ電柱列を入れることで、遠近感を助長させるのは常套手段の一つでもある。


2.テーマ 「野辺山高原の野菜畑2」 長野県南牧村野辺山、 サイズ:A4

 翌週、1.の場所とは141号線を隔てて反対側(南側)に1〜2kmほど入ると、広大な高原野菜畑が広がっている。ここも、八ヶ岳を背景に雄大な空間が楽しめる場所だ。
 丁度、キャベツ畑の中ほどに土が露出した幅3m程の畝が通っていたので、皆でそこへ陣取ってスケッチすることになった(丁度畑の持ち主の方が作業をしていたので、一言ご挨拶をした)。
画像

       <同場所の写真>
画像

 腰を下ろした視線の高さからの野菜畑は、見渡す限り緑がただ真っ平に広がっているように見える。従って、この構図においても画面にどう変化を付けるかがポイントとなるので、特に画面右側の畝の処理に工夫を凝らしたつもりである。
 この日は雲が多く、八ヶ岳の高い峰については部分的に雲に隠れていた。そうした現象を出来るだけ忠実に表現するように試みた。


(考 察)
 高原野菜畑のスケッチは、この数年間繰り返し経験して来た。お陰様で、現場で目にする色んな絵要素をヒントにして、雄大な空間を表現するように構図を作り込むという工夫が、少しは身についてきたように感じている。

 一方、自分なりに未だ足りないと思っている点は以下の通りである。
・野菜のフレッシュ感ある色合いを出すこと
  ⇒ 初夏の新鮮な高原野菜は青みがかった独特な色合いをしている
・奥から手前に続いて来る野菜畑の遠近感を強調すること
  ⇒ 極端と思えるほどの思い切った遠近法による表現が必要(畝の角度、直近の野菜の大きさ など)

 飽くなき “美の追求” がアートの世界の本質である以上、どこまで技量を磨いてもこれで完璧・完了ということが無い。さらに言えば、“技巧“ は訓練・努力によって必ず向上するものだが、”感性“ は作家の人間としての内面性に依るもの故に、他人の指導や学習によって向上するものでは無さそうである。 ”心に響く作品“ を描くためには、後者のウェイトが大きいということを感じているこの頃である。
記事へブログ気持玉 / トラックバック / コメント


アトリエ随窓 その10 「傑出社会/スパーブワン 到来か?」

2017/06/23 08:59
 久々に、アトリエ随窓のエッセイを書いてみました。

−−−− ◇ −−−− ◇ −−−−

画像私のアトリエの本棚の上に将棋盤がある。今は埃をかぶっているが、若い時には結構使っていた。戦法に関する本を何冊も読んだり、TVの将棋番組などで中原・谷川・羽生といった歴代の第一人者の対局など興味深く観戦したり と結構嵌っていた時期もあった。

 永らく将棋のことなど忘れていたけれども、今年に入って 『中学生プロ棋士・藤井聰太四段』 の連勝・快進撃の報道が続いている。今週、ついに神谷八段の持つ史上連勝記録(28連勝)に並んだというニュースに接し、久々にこの世界の話題に注目するようになった

 さて、こうした若い逸材が急激に進出して来た場合に良く使われるのが 「天才」 という代名詞。今は “ひふみん” という奇妙な愛称で親しまれている将棋の “加藤一二三九段” は、今年藤井四段のプロ初戦相手として対局し敗れた経緯がある。その加藤九段自身がかつては史上初の中学生プロ棋士として 『神武以来の天才』 と呼ばれていた。新星の藤井四段が連勝記録を樹立しつつある同じタイミングで、かつての新星・加藤九段が引退表明というのは、正に “運命” とか “輪廻” というようなものを感ずるエピソードだ。

 ところで 『中学生が第一線で活躍』 という点では、最近将棋界に限らず “卓球の張本智和選手” や “サッカーの久保建英選手” 等も注目されており、さらには フィギュア や 野球、陸上、ゴルフ など実に多くのフィールドで中学生・ジュニア選手が大活躍している。

 背景のひとつとして、2020年の東京オリンピックに向け国策(ナショナルプロジェクト)として、有力なジュニア選手を徹底的に強化育成する 『エリートアカデミー』 なる体制も、勿論一部競技では明確な土壌になっていると思われる。

 それ以外にも、こうした突出した若い世代が生まれる背景には、何があるのだろうか? と考えさせられる。


 農耕社会を基盤とする日本では昔から 「出る杭は打たれる」 という処世訓があった。何よりも “協調・共同” が大事とされ、子育てにおいても “他所の子と同じ” であることが “安心・安全” に暮らす大事な条件であった。従って “突出・目立つ” ことは、決して喜ばしいことでは無いというのが私の育って来た時代の価値観だったと思う。

 少し観点を変えて時間を戻してみると、十数年前にSMAPの “世界に一つだけの花” がメガヒットした頃の時代背景としては “ゆとり教育“ の時期とほぼ時を同じくしている。格差を生む規制緩和や競争社会に人々が疲れを感じていた中で ”一番で無くていい、オンリーワンになればいい“ という歌詞は、正に ”心に響く癒しの歌“ だったのではなかろうか。そのギャップの大きさ故に、当時この歌が 「日本をダメにしたと」 の批判があったとも聞く。
 年代的に今の中学生世代は、その後の ”脱ゆとり世代“ として育ってきているはずである。そう考えて来ると、近年は 『競争社会/ナンバーワン』 でも無く 『ゆとり社会/オンリーワン』 でもない、謂わば 『傑出社会/スパーブワン(superb-one)』 という時代に入っているのではと私には思える。

 藤井四段の活躍に世間では 「将棋好きの我が子も “もしや...天才では...“」 と、教室や教材選びに余念のない親も急増しているとのこと。夢や目標を持って何かに夢中になるのは、とても大事なことだと思う。
 一般的に、子供は同じ家庭環境で同じように育てたつもりでも3歳くらいから個性が出始め、以降異なった性格・タイプの人間に成長していく。それが天性・資質の由来ということなのだろう。しかし、先に上げたような傑出した中学生選手のケースでは、生まれながらに持つ優れた能力が先ず有って、さらに養育過程の中で与えられた環境(刺激)がピッタリ合致して、一気に才能が開花するということではないかと思う。

 果たして、こうした諸条件が見事にマッチングする確率は一体どれほどなのだろうか? 凡親が凡子を育てた私の家庭としては、知る由もない話ではあるが...

記事へブログ気持玉 / トラックバック / コメント


水彩画 その152 「小川村の春」

2017/06/16 08:58
 今年の4月末東北へ帰省した折、長野への帰路は新潟経由にした。

 上越エリアに一泊した翌日、このまま自宅に直帰するのは勿体ないような気がして、以前から一度訪れてみたかった 『小川村』 に立ち寄ることにした。
 
 長野ICを降りて県道を西(大町市)方向に走ってくと、次第に周囲の山が両側に迫り道幅は細く曲がりくねるようになる。雰囲気は木曽路に似ていると感じた。
 長野市と大町市の丁度中ほどに位置する深い山間の村で、近年人口減少著しいと聞く。その一方  『日本で最も美しい村』 の一つ になっているということで、実際行ってみると 「残雪の北アルプス」「新緑と山桜に染まる山並み」「山腹に点在する民家」 など眺望の素晴らしいところであった。

『アルプス展望広場』 という定番スポットもあるようだが、私はそことは県道を挟んで反対側の山の斜面に入ってみた。『森の一軒家』 とか 『番所の桜』 とか言われている眺めの良い場所があるということで、車一台やっと通れるほどの細い道をゆっくりと上がっていく。一年の内で最も美しい時期ということだろうが、色々と事前調査して来ているらしい県外車が結構多いのに驚いた。

 車を少し進めては停め、外に出て景色を眺め写真を撮る。また少し車を走らせて停め,,,,を繰り返すような状況。八ヶ岳周辺の起伏の少ない風景に慣れきってしまった自分には、兎に角ここの眺めの全てが新鮮でワクワクしてしまった。
画像

 この時の美しさが強く印象に残っていたので、撮って来た写真を元に後日水彩画を起こしてみた。今回掲載する作品は、近いうちに再度 “本画” として描くための謂わば “習作” という位置づけの絵である。


1.テーマ 「小川村の春(習作1)」 長野県上水内郡小川村、 サイズ:B4
 県道を隔てて反対側の小高い山の斜面の眺め。一面が 「桜(ピンク) 草地(黄緑) 新緑(青緑、紫、黄、茶 など)」 といった 鮮やかな『春色』に染まっている。加えて 「こんな急斜面に...」と絶句してしまうような場所に張り付くように民家が点在している。
画像

       <同場所の写真>
画像

 
 まさに「絵に描いたような美しさ」 だと感じる。
 但し、そうした感動を絵としてどう表現するかは、大いに悩むところではある。


1.テーマ 「小川村の春(習作2)」 長野県上水内郡小川村、 サイズ:B4
 上記よりやや下った位置から、西へ伸びる県道と北アルプスをよく見渡せる場所を見つけた。(1)の絵は “春色に染まる山肌” がポイントだったが、(2)の絵は “点在する集落と里山、北アルプスのバランスの良い構図” がポイントになると思う。画角をどの程度に絞るか悩んだが、B4というサイズを考慮して、手前側を結構カットした構図にした。
画像

       <同場所の写真>
画像

 
 
今回の “習作2点” を描いたところで、色々と反省点が見えてきた。改善すべき最大のポイントは 「近景(下部)から遠景(上部)へ行くに従って、筆のタッチや色合いの差をもっと強調すべき」 ということである
 実はそれを踏まえて、7月の美術展出展用に “本画” 制作に取り掛かっている最中である。それが完成したら、また本ブログに掲載したいと思っている。 
記事へブログ気持玉 / トラックバック / コメント


水彩画 その151 「初夏のスケッチ/高原レストランにて」

2017/06/09 08:54
 爽やかだった5月も過ぎて、何となく曇りがちの天気が多くなって来たと思っていたところ、今週関東甲信地方は梅雨に入ったとの発表があった。いよいよ、屋外でのスケッチもコンディションに悩まされる季節になってしまった。

 雨天または雲が多い日には周囲の山など遠景を見通せないため、スケッチの題材としては近景を選択せざるを得ない。手っ取り早いのは、いつもながら 「建物系」 である。

 今回は 『北杜市清里高原にあるレストラン』 を題材にして描いたスケッチを2点掲載したい。


1.テーマ 「初夏の高原レストラン(1)」 北杜市清里高原、 サイズ:A4
 
 北杜市清里の国道141号線沿いに 「ROBEN-SO(炉辺荘)」 というイタリアンレストランがある。私は中に入ったことは無いが、店前の駐車場にいつも洒落た外車が停まっている(オーナーが外車好きでデコとして置いていると想像する)ので、通りがかり時は目を引かれる施設だった。

 5月末の霧雨が降る日にここへ行った時にも、外車が2台駐車していた。我々は道路向かいにある広い駐車場に車を乗り入れ、斜め下から施設を見上げるようなアングルで各自スケッチをすることになった。
画像

       <同場所の写真>
画像

 天気が悪いとはいえ、新緑の林に囲まれて佇んでいるロッジ風レストランの姿は、十分絵の題材になりそうな雰囲気であった。2台の外車と入口付近のランタンやサインボード、フラッグなどをアクセントにして、出来るだけ明るい雰囲気に仕上げるよう留意した。

 私が選んだ場所からは建物は丁度良いアングルだったが、車は正面過ぎてやや面白みに欠ける感じになってしまった。こういう場合は、車だけ角度を若干変えて側面も少し描き入れるように工夫するのが良いと思った次第(反省点)。


2.テーマ 「初夏の高原レストラン(2)」 北杜市清里高原、 サイズ:A4

 6月最初のスケッチの日も、上空は暑い雲に覆われていた。早々に山は諦め、上記のレストランから100mも離れていない 『ROCK』 というレストランを描くことになった。

 この 『ROCK』 は清里随一の観光スポット 『萌木の村』 の基幹店であるけれども、実は昨年の夏に火事で一部を焼失してしまい、その後オーナーや関係者の必死の努力によってこの5月に営業再開に漕ぎつけたということである。そんな “努力と再建” という経緯を感じながらの我々のスケッチは、いつもよりちょっと力が入った感じで、各自時間もかけてじっくり描いていた。
画像

       <同場所の写真>
画像

 皆さん、施設を斜めに望む駐車場の右寄りに陣取ったけれども、施設の右サイド(2階のレストランホールが林の奥へと入り込んでいる)を入れるかどうかで構図が分かれることに成った。私は右側面を奥まで描き込むようにしたが、逆に 「ROCK」 の看板の掛かった正面入り口と花車のモニュメントのある左サイドがややタイトになる構図となった(花車については画面に丁度入る様にやや右方向へ移動させている)。手前アプローチの花壇はまだ造営中で花も少なかったので、建物の位置をやや低めにして手前を圧縮するように試みた。周囲の新緑の樹影については、建物との対比で余りリアルに描かない方が良いと考え、ボカシを使いながら柔らかく表現するように留意した。
記事へブログ気持玉 / トラックバック / コメント


水彩画 その150 「初夏の水田スケッチ」

2017/06/02 09:00
 6月に入って暦の上では “夏” である。
 地球温暖化が叫ばれるようになって久しいが、5月の内から全国的に真夏日となる日が珍しくも無い昨今。そういう日の屋外スケッチは、もうすっかり夏の雰囲気で作業をすることになる。

 今回は、田植えが終わった直後の田園地帯で、周囲の里山風景を映した水田をテーマに描いたスケッチ2点を掲載する。


1.テーマ 「高根の水田」 北杜市高根町東井出、 サイズ:A4
 
 いつもの仲間と出かけたこの日は、空は明るいけれども生憎雨が断続的に降る不安定な天気。いざとなったら車内に逃げられる体制のとれる場所ということで、例年この時期良く描いている田園地帯にポイントを決めた。
画像

       <同場所の写真>
画像

 過去何度も描いたアングルを避け、田んぼ2枚分ほど下ったところに適当な題材を見つけて車を停める。一応、スケッチ開始時には降雨がなかったので、外へ出て作業を始める。40分程でデッサンが終わり 「さて色を塗ろうかな」 と絵道具を広げようとしたまさにその時、パラパラと雨が降って来た。
 早速車に退避して以降は車内で作業をする(雨のタイミングが、パレットや筆類を広げる前で助かった)。
 従前 「洒落たなロッジ風民家が4軒ほど連なった構図」 で何度か描いていたが、今回のスケッチは 「左右に新緑の林があり、開けた中央部に小高い山と和風の民家が控えめに入る構図」 となった。色合いは出来るだけ柔らかく明るい感じを出すことを意識した。

 田舎に行けば何処にでもありそうな風景ではあるが、実際絵になる題材ということになると何処でも良いという訳ではない。我々がスケッチに出かけるという行為は、実はそうした  「普段着感覚の中にある里山の原風景」 を探すということでもある。


2.テーマ 「宿場の集落と水田」 富士見町御射山神戸、 サイズ:F4

 所属する美術会では 「新緑の写生会」 が毎年5月の恒例行事となっている。
 本来 「新緑」 をテーマに描くのであれば、5月上旬から中旬がベストであるわけだが、4月後半に行われた 「桜の写生会」 から間もないこと、この時期会員の皆さんが農作業で忙しいこと といった理由で、どうしても5月下旬の設定になってしまう。
 この時期、新緑も既に初夏の深い色合いに変わってきている状況を踏まえ、今回は 「田植えの終わった水田」 をテーマに設定した。
画像

       <同場所の写真>
画像

 場所は 「JRすずらんの里駅」 から国道へ出ていく途中に広がる水田地帯。田園のすぐ西側には古くからの甲州街道宿場であった 「御射山神戸」 という集落が広がっている。ちなみに、私は個人的に近年この周辺を題材にして何枚か描いた経緯がある。
 写生会当日は、良く晴れて初夏を思わせる暖かい(というより、暑い)陽気であった。参加者それぞれ微妙に選択するアングルが異なってはいたけれども “昭和の雰囲気の残る集落の佇まいや緑の山林が、手前の水田に映る風景” をテーマに描いていた。

こうした風景画の場合 『水田と民家の境の横線』 をどの高さに設定するかで異なった絵になる訳である。その点、今回も人それぞれであった。
・横線を画面下部に設定 ⇒ 「新緑の山」 をメインにして、水田への映り込みは描かない人
・横線を画面上部に設定 ⇒ リアルよりも「水面への映り込み」で山や集落イメージを表現する人

 私はオーソドックスに横線をほぼ中央に設定し、リアルと水鏡へのイメージを上下対象に描く構図とした(描く手間が余計に掛かるが..)。選んだ水田の水が濁っていて、実際には水面への映りこみが余り綺麗でなかったため、かなり想像で補いながら描いた次第。


追) 「我が家も初夏の装い」
 高原にある我が家でも、日中は既に夏を思わせる日も少なくない。
で、近所の造園屋さんの助けも借りながら、家の周りも徐々に 『初夏の装い』 に変えていくことにした。

先ずは、日当たりの良い庭側の暑さ対策
・茶の間の前に広葉樹(ヤマボウシと夏ツバキ)を追加植樹
・さらに、庭側デッキにサンシェード2枚を軒から吊り下げ
画像


次に、表側の“見た目”の改善
・白壁に対するアクセントとして、円錐形の針葉樹を3本植樹
画像
画像

・暖かい時期だけでもと、多年草の赤い花を生けたフラワーバスケットを3個吊り下げ
画像
画像


 今年の夏は全国的に猛暑になるとの長期予報もある。相変わらず冷房設備の無い我が家、これで何とか凌いで行きたいとは思うが、さて今年はどうなるだろうか....
記事へブログ気持玉 / トラックバック / コメント


薫風の季節は屋外へ

2017/05/26 09:00
 薫風の5月は屋外で体を動かすのが何とも心地よい。


 早春の頃は肌寒かった自宅周辺の 『ウォーキング』 も、一回り歩いて来るとジットリと汗を掻くようになった。周囲の新緑を眺め、鳥の囀りを聞きながら歩いていると気分も爽快になる。
 ところが、積極的に出歩くのは人間だけでは無いようだ。すぐ近くで 「イノシシが出没した」 という “小事件” が勃発。我々の生活道路を横切る姿をご近所の人が見たということで、町内の告知放送でも情報が流された。幸い今のところ怪我人は出ていないけれども、しばらく気を付けなければ...


 例年5月に入ると、夫婦で一度は 『山菜採り』 に出かけている。今年は少し時期が遅くなってしまったが、先週八ヶ岳山麓の国有林を2時間ほど歩き回ったところ、タラの芽・コシアブラ・ハリギリ・タカノツメ など、ワラビも少々採取できた。早速家に帰って天ぷらやお浸しにして食べてみる。新芽のやや苦みのある味は、体の中に自然のエネルギーが入って来るように感じる。


 友人(Uさん)の 『田植えのお手伝い』 もこの数年“春の定例作業“となっている。
画像

 とは言っても元より農作業について素人の我々夫婦は、付帯作業である 「苗床運搬用のトレイ洗浄」 が主な役割。堰に流れる水で、トレイに付いた泥を洗い落とす作業である。たまたまこの日は7月中旬並みの夏日の天気。それで、Uさんが臨時のテントを用意していただき、お陰で直射日光を避けることが出来た。
画像

さらに今回から 「回転ブラシ洗浄機」 も導入してもらえたので、作業効率がグッと上がり大いに助かった。
画像


 一時、田植え機の調子が悪くなり、専門業者の方が見に来てくれた。苗の分離爪を新品に交換して様子を見たけれどもまだ安定しない。結局 “余りにも暑い天気のため苗がどんどん乾いてしまうのが原因” と分かり、苗に水をたっぷり掛けるようにしたところ以降は調子が良くなった。
 近年は農作業も機械化が進んでいるので、人数よりも機械が正常に動かないことには作業が進まないということを実感した。
画像
そういう意味では、Uさんも計画的に順次良い機械を揃えているので、ますます高効率な営農が出来るのではと期待している。


<追:新緑はあっという間に...>

 我が家の直ぐ近くに立派なケヤキ林があり、葉の付き具合など日々茶の間から観察できる。
4月までは木枝がほぼ裸の状態だったけれども、5月に入るとあれよあれよという間に、新緑に覆われるようになる。その推移は以下の写真の通り。
      <5月8日>
画像

      <5月15日>
画像

      <5月24日>
画像

5月末には、もはや林の向こう側(集落や西山)を見通すことが出来なくなるだろう。この先梅雨に入ると益々緑が深くなり、辺りはすっかり夏の風景に変わって行くことに成る。
記事へブログ気持玉 / トラックバック / コメント


水彩画 その149 「風薫る候のスケッチ」

2017/05/19 09:39
 5月になると八ヶ岳高原一帯もすっかり春本番。
 “明るく柔らかな光” に囲まれ、 “草花の香りのする爽やかな風” に吹かれながらの屋外スケッチは、一年の内で最も気持ちの良い候である。

 今回は、そんな中でいつもの絵仲間と描いた 「水田風景」 を一点、「新緑風景」 を一点 掲載したい。


1.テーマ 「水田と南アルプス」 北杜市高根町東井出、 サイズ:A4

 ここは、例年春と秋に良く描きに来る定番の場所である。
 一段高くなった土手の上に立つと、西南の方向に階段状に連なった水田地帯を見渡せる。水田には既に8割り方水が入っており、田植え準備が進んでいる。中景には適当に点在する民家が有り、遠景としては南アルプス連峰が眺望できるので、里山風景のスケッチには格好の場所だと思っている。
 西側には主峰の甲斐駒ケ岳を見渡せるので、これまでにもその構図で何度か描いている。
画像

 従って、今回は敢えてアングルを南側に振り、水田地帯がずっと奥まで抜けていくイメージを表現しようと試みた。
画像

       <同場所の写真>
画像

 結果として、構図・彩色の両面でもう一工夫が必要だと感じた次第。最近、「反省点があるということは、次回に生かす起点になるという意味で、悪いことでは無い」 と考えるようにしている。


2.テーマ 「新緑のカラマツ並木」 南牧村海ノ口、 サイズ:A4

 標高1500m付近の 「海ノ口自然郷」 にはメイン施設として 「八ヶ岳高原ロッジ」 がある。その前の道路沿いには、自然郷開発当初から計画的に植林されたと思われる 「カラマツ並木」 がある。八ヶ岳一帯では至る所にカラマツの群生が観られるが、ここのカラマツ並木は、すこぶる枝振りが良く道路両側に直線的に延々と連なっているという点で ”絵になる場所” である。
 以前は5月の末頃に描きに来た記憶があるが、今回はそれより2週間ほど早かった。新緑の色合いはまだ黄色っぽく、松葉のつき方も十分ではなかったが、逆に枝の伸び具合が良く見通せるという点では、むしろ良かったのかも知れない。
画像

       <同場所の写真>
画像

右側から差し込んでいる午後の光を意識して、
@ 並木の左列と右列の色合いの違い
A カラマツの幹の左側の影
B 右列の幹の元から道路に伸びる樹影

などを意識して描いてみた。

 一見単純な構図ではあるが、もうひとつ重要な点は 『道路が下っているように見えるか?』 ということである。過去に失敗したことが何度かある点だけに、今回は特にそれを留意してデッサンした。具体的には、道路の奥から1/3程のところにある、ちょっとした“落ち込みカーブ”の表現がポイントだと理解している。


<余談:自然郷の別荘訪問>
 上記のスケッチをした後、この自然郷内の別荘に居住(定住)されている絵仲間(Kさん)のお宅を皆で訪問させていただいた。場所は八ヶ岳高原ロッジから少し上った別荘林内(標高1600m付近)。戸建てでは無く、6戸が一つの建物(3階建て)に集合しているマンション風別荘だった。

 Kさんは現役時代首都圏で働いていたけれども、バブルの頃に分譲されたこの物件を購入。以来長年別荘として利用して来たとのこと。リタイアして久しく経ち、最近思い切ってここへ永住を決め、首都圏の自宅は引き払いここへ引っ越してきたということ。2LDKで一人生活のKさんには十分すぎる広さ。内装は木をふんだんに使ったロッジ風の仕上がりで大変機能的かつ洒落た感じだ。
 管理会社が除雪・凍結防止など面倒なことは大抵やってくれるし、レストランから出前もしてくれるなど、極寒のこの地でも特に不便は感じないとか。
 移住組の他の仲間からは 「そうはいっても、定住地としては標高1000mくらいまでが目安ではないか?」 との意見が多いけれども、ご本人は気にしていないようだ。

 一口に 『田舎暮らし』 とはいうけれど、人それぞれ色んな考え方や行動が有るものだと感じた次第。

記事へブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 2


水彩画 その148 「春の美術展出展」

2017/05/12 08:25
 先週、初夏を思わせる晴天の日に家族で蓼科方面へ遊びに出かけた。蓼科湖近くにある 「聖光寺」 境内の桜は例年5月上旬が見頃であるが、実際当日は8分咲きほどで絶好の花見日和。連休ただ中ということで県外からの行楽客で大変混み合っていたけれども、境内も広いし駐車場もたっぷりあるので、芝地にシートを敷いてしばし今年最後の花見を楽しむことが出来た。

 さて、町美術会恒例の 『春の美術展(信金富士見東支店:ロビー展)』 が来週15日(月)から始まる(〜6月15日まで)。

 私も 「春」 をテーマに2点出展する予定なので、以下にその作品を掲載したい。


1.テーマ 「春萌える対岸」 韮崎市清哲町付近、 サイズ:P8

 韮崎市エリアの国道20号線は釜無川に沿って南北に走っている。河原が大変広く視界を遮るものが殆ど無い上に、富士山を始め周囲の山並みを眺望できるなど、ここを通るといつも気分が爽快になる。

 釜無川の対岸(西側/右岸)はなだらかな段丘になっており、古くからの集落が点在している。4月の中旬甲府方面へ出かけた際に、その右岸一帯が丁度 “山桜と新緑” の明るい色合いに染まっていて大変印象的だった。その後、この風景を習作として小サイズで一枚描いてみたが、春らしい色合いを充分に出すことが出来なかった。その時の反省を元に、美術展出展を意識して再度描き直したのがこの作品。
画像

       <同場所の写真>
画像

特に留意した点は以下の通り
1)段丘に映える樹木の色合いを実際よりもかなり明るくカラフルにする
・明るいパステルカラーのような微妙な色合いにする
 ・多様な色彩を使い分ける(ピンク、紫、黄、橙、黄緑、青緑、青 など)
 ・木々をブロッコリーのような塊として表現する
2)手前の河原の色合いを若干脚色する
 ・実際にはほぼ全面を覆っていた葦類の地味な色を、最下部の約半分に圧縮する
 ・空いた中間部を、菜の花が黄色の絨毯のように繁茂している状況に表現する


<考察:春色の表現>
 一口に 「春色」 といっても桜から新緑の時期の移り変わりの中で、週替わりでどんどんと変わって行く。山桜のピンク・赤色がまだ残っていて、かつ広葉樹の柔らかな黄緑、カラマツなど針葉樹の青緑 などが全て揃ってマーブル状に映えるのはほんの僅かな時期だけである。
 絵を描く場合は、必ずしもそうした “短い旬” に遭遇できなくても、他の時期・他の場所などで似たような風景に出会えた経験をベースに、理想的な色合いに創作することが出来る。絵画の持っている写真とは違った自由度、それを積極的に生かすような表現が出来るよう精進していきたい。


2.テーマ 「緑風の再会」 富士見町富士見ヶ丘、 サイズ:F6

 我が家から歩いて10分ほどの高台に、イングリッシュガーデンコテージ(個人宅)がある。ここは、個人的に3年ほど前から繰り返し描いている題材で、自分としてはシリーズ作の一つになっている。

 今回の作品は少し嗜好を変えて “家族の再会” というテーマを盛り込んでみた
画像

 このコテージには実際高齢の御婆さんが居住されていて、ガーデニングの時期にはその家族の方々が来て庭作業や生活全般、来客対応などをサポートしていると聞いている。

この話を参考に、一つのシナリオを考えた
『良く整備された庭に多様な野草が茂り、色取り取りの花が咲き誇る。初夏のグリーンガーデンは正に美のベストシーズンだ。高原を渡る爽やかな緑風に誘われるように、久しく会えなかった家族が祖母を訪ねてコテージにやって来る』 といった、言わば “幸福の再会” の一瞬を描いてみた次第。

 テーマ性を重視したため構図として実景は6割程度採用に留め、残り4割は各種絵要素を再配置して作っている。画面の殆どが緑で覆われている中で、色彩のバランスとメリハリをどう取るか? いつもながら難しい題材だと感じている。
記事へブログ気持玉 / トラックバック / コメント


木工クラフト その11 「ワイド版フレーム製作」

2017/05/05 09:13
 私は、水彩画を入れるためのフレーム(額縁)を毎年2、3ロット(数個/1ロット)自作している。

 数年前に始めてしばらく試行錯誤を繰り返した時期があったが、2年前に自分なりのフレーム構造や製作手順を決めている。従ってそれ以降はいわゆる “リピート” 製作という内容だったため、敢えてブログ記事にはアップしていなかった。

 今回たまたま通常と異なる 『ワイド版(横長タイプ)のフレーム』 を製作したので、久々に木工クラフト記事として掲載したい。


 以前にも本ブログで書いたことが有るけれども、風景画を描く場合の紙の縦横比について構図を取り易いのは 「3:4(= 1.3〜1.4)程度」 だと私は思っている。
そういう背景から、通常私の常用する水彩画の紙サイズは、小さい方から並べてみると以下の通りである。

  ⇒ ・B5  ・A4  ・B4  ・F6  ・P8  ・P10 (・P15  ・P20)

 しかし稀ではあるが、意図的にもっと大きい縦横比の絵を描く場合もある。今回新たに製作したワイド版フレームは、縦横比が1:2(= 2.0)の絵を入れるためのものである。
 基本構造は従前のフレームと全く同様に、メインフレーム(表側)とサブフレーム(裏側)の 「2層井桁構造・ビス止め方式」 である。 
画像

フレームの諸元は以下の通り

 ・絵の紙サイズ: 縦210o × 横420o (自分は “A4ワイド” と呼んでいる)
 ・フレーム外寸: 縦307o × 横517o 
 ・マット紙外寸 : 縦267o × 横477o (2o厚)
 ・マット紙窓寸 : 縦186o × 横396o
 ・アクリル板  : マット紙外寸と同寸法 (2o厚)

 F6以上の大きさではメインフレーム材に通常 12o厚 × 45o幅 を使っているが、それよりも一回り細いフレーム (9o厚 × 30o幅) にしている。小型・軽量なので強度的にはこれで十分である。

 塗装色としては以前 「チョコレートブラウン系」 を多用していたが、この2年ほどは “絵がより映える” 効果を期待して 「モスグリーン系」 を標準にしている。
 
画像

【工程・手順】は以下の通り
 【材料切り出し】 ⇒ 【組み立て】 ⇒ 【フレーム外内周・トリマー加工】 ⇒ 【面取り・ヤスリ掛け】 ⇒ 【グリーン塗装】 ⇒ 【コーナー黒塗装】 ⇒ 【トンボ等取り付け】
 概ね1ロット製作に費やす期間は一週間ほどである。
画像

 出来上がってしばらくしてから、実際にワイド版の絵を装填してみた。概ね狙った通りの感じに仕上がったと感じている。
画像


 このサイズの良いところは、
☆ 絵を描く立場として
 ・水平方向の空間の広がりを無理なく表現できる
 ・空や手前近景の処理に悩まなくて済む

☆ 額を飾る立場として
 ・壁の縦スペースが狭い場所(ドアや窓、クローゼット上部など)にも飾ることが出来る

 但し占有面積が小さいだけに、展覧会などで一般的なサイズの絵と並べると、やや迫力不足に感じられるのはやむを得ないところである。

 このワイド版は恐らくは年に1、2点程度しか描かないであろうが、時に対象の捉え方や描く気分を変えるには有効ではないかと思っている。


追) 「ミツバツツジが咲きました」

 桜が散ったこの時期、例年のことながら我が家の前の空き地に 「ミツバツツジ」 が咲きました。鮮やかな(紫がかった)ピンク色が目に痛い程です。
画像

 私の住む富士見高原エリアでは桜の時期はまだ肌寒く、正直 “春が来た” という実感を持てないのです。桜が終わりミツバツツジの咲く頃になると、いよいよ “春本番” を感じられる陽気となる訳です。

記事へブログ気持玉 / トラックバック / コメント


水彩画 その147 「桜の水彩画2017(3)」

2017/04/28 08:52
 4月の後半になると例年なら桜の見頃もそろそろ終わりになる訳だが、開花の遅れた今年は20日を過ぎてもまだ平地で花見を楽しむことが出来る状況である。

 絵を描く者としては、せっかくのチャンスなので天気と相談しながら出来るだけ桜を描きに出かけることにした。

 今回は、場所と時期を選んでいつもの絵仲間と描いたスケッチを2点掲載する。


1.テーマ 「北の杜の桜並木」 北杜市長坂町、 サイズ:A4
 
 長坂町の小淵沢寄りに 『北の杜カントリー倶楽部』 というゴルフ場がある。ゴルフコースとしても人気のあるところだが、春はゴルフ場へ通ずる道路沿いにある “桜並木の美しさ” でも有名である。
私たちは3,4年前に一度描きに行ったことがあるけれども、その時は散り始めの時期で天気もあまり良くなかった記憶がある。今回は “晴天・微風・満開” といったこの上ないコンディションで、自ずと気分も盛り上がる。但し条件が良すぎて、ゴルフプレイと同様に 「言い訳できない」 状況でもあった。

 ここでのベストアングルは 「桜の枝越しに甲斐駒ケ岳を望む構図」 である。

 大きく右にカーブする道路の一番手前側まで引いた位置に立つと、左右に桜の大木をアーチ状に入れることが出来るが、その場所には既に別のスケッチグループが陣取っていた。
画像

また、アーチ状の桜というのは成功すれば良い絵になるが、一方で手間がかかる上に失敗作となるリスクも大きいとうこともある。それで今回は素直に少し前に出て、左から右へ大きくカーブする桜並木をメインに上部に駒ケ岳を入れる一般的な構図を選択した。
画像

       <同場所の写真>
画像

 右手前の雑草地の描き方に悩んだが、以前は “菜の花が黄色い絨毯のように繁茂していた記憶” が有ったので、敢えてそういう感じにしてみた。それが良かったどうかは微妙だと感じている。
 今回勉強したこととしては 「最初控えめにしていた桜の幹について」 である。全ての木が同じような感じではなく、手前側の何本かは幹を思い切って力強く描き込むこと。こうすることで、桜並木が単調になるのを避け遠近感を強調することが出来るという理屈である。


1.テーマ 「冠木門と桜」 諏訪市高島公園、 サイズ:A4

 諏訪市の 『高島城(高島公園)』 へは、一昨年の桜の時期に個人的に訪れている。今回は北杜市の絵仲間にはるばる諏訪まで出かけてきてもらって、現地で合流するという計画を立てた。事前に2度ほど下見をして、開花状況を見極めながら最も条件の良い日に実施した。

 到着後先ず公園内外を皆でひと回りして 「どこで描くか?」 を物色する。私自身は2年前に堀の外から天守閣と橋を入れた所謂ベストアングルで描いているが、この構図で単純に写生をすると如何にも絵葉書的な感じになってしまうという難点がある。
画像

 今回は皆さんの意見もあって敢えて天守閣を止め、堀の外から 『冠木門と冠木橋を入れた構図』 を選択することになった。 
画像

       <同場所の写真>
画像

 描いてみると、門、橋、石垣 という構造物をやや斜めから見るという構図はなかなかデッサンが難しく骨が折れた。それでも2時間近く作業に集中して何とか描き上げ、後は帰宅後に色調整を若干行って完成させた。今回はデッサンよりも、桜の淡い色調と門や石垣の暗い色調の適度なバランスが難しいと感じた。 
記事へナイス ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 0


水彩画 その146 「桜の水彩画 2017(2)」

2017/04/21 09:01
 初夏を思わせるような暖かい陽気となった先週の日曜日、所属する美術会の仲間で 『桜の写生会』 を行った。場所は先日自分が下見に行った北杜市白州町 「神宮川沿いの桜並木」
画像
画像

 我々が到着した9時30分ころにはまだ花見客は疎らであったが、絶好の花見日和でかつ日曜日ということもあってか、11時ころには駐車スペースもほぼ満杯となるほどに賑わっていた。
画像

 私自身は、年間を通じて原則毎週スケッチに出かける仲間がいるが、それとは別に町美術会の行事としても季節ごとの写生会を企画・実施する立場にある。屋外での行事で設定が最も難しいのが 『桜の写生会』 だと思っている。というのは、

@適当な場所の選定 (大人数で・移動・集結可能な場所)
A桜の見ごろ時期の見極め
B当日の天気の見極め
C自身を含め役員の都合調整

 のように、幾つもの条件をクリアしなければならないからだ。特にAの開花進捗状況については、日々ネットで情報を入手する一方、直近では実際現場を下見するなど 状況予測・判断に気を遣うことになるからである。

 そんな状況の中で当日十数名の写生会参加者があり、皆さんにはそれぞれ気に入ったポイントを探して気持ち良く桜を描いていただけたことは、設定当事者として大変嬉しく思っている。

 私自身が描いた絵を 「桜の水彩画 第2弾」として掲載することにする、



1.テーマ 「白州の桜 (6)」 北杜市白州町、 サイズ:B5
 この桜並木で絵を描く場合の最もオーソドックスのアングルは “桜の枝越しに甲斐駒ケ岳を臨む” 構図となる。しかし私は過去にこの構図を何枚か描いているので、別のアングルを探して描いてみたのがこのスケッチ。
画像

       <同場所の写真>
画像

 ペンを使ってザックリ描くようにしたので、時間は1時間ほどで仕上がった。大変さっぱりしていて、特に主張するものは無い絵ではあるが、カーブする道沿いに連なる桜並木と、その奥に望める山(アルプスでは無く手前の低い山)とのバランスは悪くないと思っている。


2.テーマ 「白州の桜 (8)」 北杜市白州町、 サイズ:F4
 もう一枚は、甲斐駒ケ岳を臨むオーソドックスな構図ではあるものの、当日沢山居た花見客を桜の下に入れ、今回はいわゆる “花見風景” の絵として描いてみた。
 
 しかし、ここで描いたスケッチは今一つまとまりの無い出来だった。それで反省点を踏まえて帰宅後再度描き直したのが次の作品。
画像

       <同場所の写真>
画像

工夫した点としては、
 ・実際には桜の枝が被さって隠れていた甲斐駒ケ岳を、はっきり見えるように枝位置を変更する
 ・花見客の人影を実際よりも増やす(他グループの大人、子供さんを参考にして加える)
 ・木毎に、桜花の色合いやタッチを微妙に変える


 <考察>
 昨年の春、個人的には桜のいくつか有る描写方法について(本ブログ:下記記事の考察にて)一旦集約したつもりではあった。

 ⇒ <参考> 2016年5月6日記事 『水彩画 その118 「桜のスケッチ2016(3)」』

しかし一年経ってみると、また色々と迷いも出てくるのは不思議だ。桜の描写はやはり難しいものだと感じている。

 開花の遅れている今季、場所を移しながらまだ暫く桜を描くチャンスが有りそうなので、さらに試行錯誤を続けていきたい。

記事へナイス ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 0


水彩画 その145 「桜の水彩画 2017」

2017/04/14 09:14
 今年の桜、甲信地方の開花は例年より一週間ほど遅い感じだ。

 先週末、甲府市内へ買い物に出かけた際に 「甲府城址(通称:舞鶴城)」 にも足を延ばした。毎年4月上旬に開かれる 「信玄公祭り」 の催しも行われていて結構人出は多かった。城内の桜は丁度満開で、短時間ではあったが今年初めて「花見」を楽しむことが出来た。
画像
画像
画像


 標高の高い我が家周辺では開花はまだ先だが、来週にはどこかで仲間と桜のスケッチをすることになっており、設定役を担っている私としては開花の進捗状況と天気が気になるこの頃である。

 今回は、昨年または今年既に咲いている場所で撮った写真を元に描いた水彩画を2点掲載する。


1.テーマ 「白州の桜 5」 北杜市白州神宮川、 サイズ:SM
 白州町エリアの桜を題材にした絵を昨年も描いている。今年は美術会の仲間と 「神宮川沿いの桜並木」 へスケッチに出かけようと考えているので、下見にも何度か訪れている。
画像

       <同場所の写真>
画像

 この絵は今年初めて描く桜ということで、練習(“一年ぶり”の感覚を思い出す)のつもりで描いてみた。
 短時間で仕上げたいと思い、久々に“ペン画”にしてみた。ペン(耐水性)を使うと物の形やコントラストをはっきり表現出来るので、デッサン後の彩色が楽になるというメリットがある。但し、淡い桜花部分については、ペンのデッサンは強すぎるので避けるようにした。


2.テーマ 「里に山桜咲く」 韮崎市清哲地区、 サイズ:F4
 先週甲府市内へ出かけた帰りに、韮崎市の国道20号を車で走っていると、釜無川の対岸(西側)に山桜が群となって咲いていた。ひな壇状に点在する田畑や住宅を、山桜が取り囲むように咲いている風景は何とも美しく感じたので、近くの待避所に車を停めて何枚か写真に撮って来た。
画像

       <同場所の写真>
画像

 山裾、桜、田畑、河原の葦や草 など “全てが淡い色合い” のため、いざ描いてみると彩色の加減(コントラスト、バランスなど)が大変難しいと感じた。
 
 今回の反省点を踏まえて、出来れば大きいサイズで後日再度描いてみたいと思っている。
記事へブログ気持玉 / トラックバック / コメント


巨大ショッピングモールは便利だが辛いことも

2017/04/07 10:10
 先日、珍しく映画を観に出かけた。 今年のアカデミー賞にノミネートされたハリウッド話題作を観たいと言うカミさんの要望に依るもの....

 「映画館」という施設に、前回いつ足を運んだのかを覚えていないほど久しぶりの出来事である。さて、どこへ行けばよいのか一瞬戸惑いを覚える。我々が若い頃は、人口数万ほどの地方の街にも大体1軒や2軒映画館が在ったものだが、この40年ほどの間に気が付けば隣接の市町村では全て廃館となっていた。

 結局、甲府市郊外の巨大ショッピングモール(イオン)に併設されている 『TOHOシネマズ』 へ行くのが妥当だろうと考えた。このモールへは以前一度だけ買い物には訪れたことがあったが、シネマエリア利用は初めての経験。平日なので空いているだろうと予想していたが、発券エリアに行くと中高生のグループやヤングファミリーなどで結構混み合っており、列が出来ているではないか。そこで初めて「今は学校が春休みなんだ」と思い当たった。
 数分並んで自分たちの番になると係員が自動発券機の方へ案内しようとしたので 「有人窓口にしてください」 と希望を伝える。この時点で既にやや時代遅れの我々である(笑)。前日スマホで調べたところ、シルバー割引(60歳以上)というのが有ることが分かったので、機械では手続きが面倒になりそうだと思った次第。

 改札口からシネマエリアに入ると、通路の両側にずらりとスクリーンホール毎の入口が並んでおり、数えると9つほどもある。その規模の大きさに先ずは驚く(都会ではもっと規模が大きいらしいが....)。
 目的のホール内部に入ると、観客はかなり疎らで拍子抜け。さっき発券エリアで沢山居た若い人達は、我々が観るような“渋い”映画では無く、アニメ・ファンタジー・SF作品などへ皆行ったんだろうと推し測る。

 まだ新しい施設のためホール全体がとても綺麗で、椅子は座り心地が良く足元もゆったりで申し分ない。投影もデジタル化の影響だろうが大変鮮明だ。我々が学生の頃の映画館といえば、椅子は狭い・汚い、スクリーンはシミっぽく映像が乱れることが多い、出入り口のドアはバタンバタンと大きな音がする といった状態が普通だった。 ただ 「2本立て」 が多く 「料金も安い」 ことは有り難かったと記憶する。

 さて、気分よく映画を観終わって 「せっかくだから、買い物でもして帰ろう」 と、ショッピングエリアへ向かう。ところが、滅多に来ない我々には広すぎて 「目指すものがどこへ行けば手に入るのか?」 が分からない。勘を頼りに適当に歩いていると、結果として大変な長い距離を歩くはめになる。それでも欲しいものが見つかれば良いが 「結局、高齢者向けのものは品揃えがなかった」 となるとガッカリである。最低限のものだけ買ったところで 「もう疲れたから帰ろうか...」 と、この日は途中で切り上げた。
 
 以前から話し合っていたことだが、我々とって 「巨大ショッピングモール」 はどうも規模が大き過ぎるようだ。学生や若いファミリー層にとっては “何でも揃う・娯楽施設がある・最先端グッズがある” といったオールインワンの環境がたまらなく楽しいのだろう。駅前や昔からの商店街からは買い物客の足が遠のき、周辺市町村の広域生活者も巻き込んで車や送迎バスでこうした巨大施設へ客が集中する時代になってしまっているのは全国的な傾向。
 しかし、我々のような田舎住まいの高齢者にとっては、楽しさより疲労感の方が大きくなってしまう。実際もう少し近くに、ほどほどの規模の施設がいくつかある。そうした “勝手知る中規模モール” の方が効率的で安心して買い物が出来るように思う。

 まあ我々が “歳をとった” と言われればそれ迄なのだろうが、高齢化が急速に進む世の中。地方の生活・消費環境の在り方として、集中と規模拡大だけが望まれる姿では無さそうである。

記事へブログ気持玉 / トラックバック / コメント


続きを見る

トップへ

月別リンク

hiromochanの高原スローライフ/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる