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hiromochanの高原スローライフ

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hiromochanの高原スローライフ
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こんにちは。近年、会社を定年退職したオジサンのブログです。八ヶ岳の麓(富士見高原)で好きなこと(水彩画、木工、ウォーキング、ゴルフなど)をしながらスローライフを楽しんでいます。
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アトリエ随窓 その10 「傑出社会/スパーブワン 到来か?」

2017/06/23 08:59
 久々に、アトリエ随窓のエッセイを書いてみました。

−−−− ◇ −−−− ◇ −−−−

画像私のアトリエの本棚の上に将棋盤がある。今は埃をかぶっているが、若い時には結構使っていた。戦法に関する本を何冊も読んだり、TVの将棋番組などで中原・谷川・羽生といった歴代の第一人者の対局など興味深く観戦したり と結構嵌っていた時期もあった。

 永らく将棋のことなど忘れていたけれども、今年に入って 『中学生プロ棋士・藤井聰太四段』 の連勝・快進撃の報道が続いている。今週、ついに神谷八段の持つ史上連勝記録(28連勝)に並んだというニュースに接し、久々にこの世界の話題に注目するようになった

 さて、こうした若い逸材が急激に進出して来た場合に良く使われるのが 「天才」 という代名詞。今は “ひふみん” という奇妙な愛称で親しまれている将棋の “加藤一二三九段” は、今年藤井四段のプロ初戦相手として対局し敗れた経緯がある。その加藤九段自身がかつては史上初の中学生プロ棋士として 『神武以来の天才』 と呼ばれていた。新星の藤井四段が連勝記録を樹立しつつある同じタイミングで、かつての新星・加藤九段が引退表明というのは、正に “運命” とか “輪廻” というようなものを感ずるエピソードだ。

 ところで 『中学生が第一線で活躍』 という点では、最近将棋界に限らず “卓球の張本智和選手” や “サッカーの久保建英選手” 等も注目されており、さらには フィギュア や 野球、陸上、ゴルフ など実に多くのフィールドで中学生・ジュニア選手が大活躍している。

 背景のひとつとして、2020年の東京オリンピックに向け国策(ナショナルプロジェクト)として、有力なジュニア選手を徹底的に強化育成する 『エリートアカデミー』 なる体制も、勿論一部競技では明確な土壌になっていると思われる。

 それ以外にも、こうした突出した若い世代が生まれる背景には、何があるのだろうか? と考えさせられる。


 農耕社会を基盤とする日本では昔から 「出る杭は打たれる」 という処世訓があった。何よりも “協調・共同” が大事とされ、子育てにおいても “他所の子と同じ” であることが “安心・安全” に暮らす大事な条件であった。従って “突出・目立つ” ことは、決して喜ばしいことでは無いというのが私の育って来た時代の価値観だったと思う。

 少し観点を変えて時間を戻してみると、十数年前にSMAPの “世界に一つだけの花” がメガヒットした頃の時代背景としては “ゆとり教育“ の時期とほぼ時を同じくしている。格差を生む規制緩和や競争社会に人々が疲れを感じていた中で ”一番で無くていい、オンリーワンになればいい“ という歌詞は、正に ”心に響く癒しの歌“ だったのではなかろうか。そのギャップの大きさ故に、当時この歌が 「日本をダメにしたと」 の批判があったとも聞く。
 年代的に今の中学生世代は、その後の ”脱ゆとり世代“ として育ってきているはずである。そう考えて来ると、近年は 『競争社会/ナンバーワン』 でも無く 『ゆとり社会/オンリーワン』 でもない、謂わば 『傑出社会/スパーブワン(superb-one)』 という時代に入っているのではと私には思える。

 藤井四段の活躍に世間では 「将棋好きの我が子も “もしや...天才では...“」 と、教室や教材選びに余念のない親も急増しているとのこと。夢や目標を持って何かに夢中になるのは、とても大事なことだと思う。
 一般的に、子供は同じ家庭環境で同じように育てたつもりでも3歳くらいから個性が出始め、以降異なった性格・タイプの人間に成長していく。それが天性・資質の由来ということなのだろう。しかし、先に上げたような傑出した中学生選手のケースでは、生まれながらに持つ優れた能力が先ず有って、さらに養育過程の中で与えられた環境(刺激)がピッタリ合致して、一気に才能が開花するということではないかと思う。

 果たして、こうした諸条件が見事にマッチングする確率は一体どれほどなのだろうか? 凡親が凡子を育てた私の家庭としては、知る由もない話ではあるが...

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水彩画 その152 「小川村の春」

2017/06/16 08:58
 今年の4月末東北へ帰省した折、長野への帰路は新潟経由にした。

 上越エリアに一泊した翌日、このまま自宅に直帰するのは勿体ないような気がして、以前から一度訪れてみたかった 『小川村』 に立ち寄ることにした。
 
 長野ICを降りて県道を西(大町市)方向に走ってくと、次第に周囲の山が両側に迫り道幅は細く曲がりくねるようになる。雰囲気は木曽路に似ていると感じた。
 長野市と大町市の丁度中ほどに位置する深い山間の村で、近年人口減少著しいと聞く。その一方  『日本で最も美しい村』 の一つ になっているということで、実際行ってみると 「残雪の北アルプス」「新緑と山桜に染まる山並み」「山腹に点在する民家」 など眺望の素晴らしいところであった。

『アルプス展望広場』 という定番スポットもあるようだが、私はそことは県道を挟んで反対側の山の斜面に入ってみた。『森の一軒家』 とか 『番所の桜』 とか言われている眺めの良い場所があるということで、車一台やっと通れるほどの細い道をゆっくりと上がっていく。一年の内で最も美しい時期ということだろうが、色々と事前調査して来ているらしい県外車が結構多いのに驚いた。

 車を少し進めては停め、外に出て景色を眺め写真を撮る。また少し車を走らせて停め,,,,を繰り返すような状況。八ヶ岳周辺の起伏の少ない風景に慣れきってしまった自分には、兎に角ここの眺めの全てが新鮮でワクワクしてしまった。
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 この時の美しさが強く印象に残っていたので、撮って来た写真を元に後日水彩画を起こしてみた。今回掲載する作品は、近いうちに再度 “本画” として描くための謂わば “習作” という位置づけの絵である。


1.テーマ 「小川村の春(習作1)」 長野県上水内郡小川村、 サイズ:B4
 県道を隔てて反対側の小高い山の斜面の眺め。一面が 「桜(ピンク) 草地(黄緑) 新緑(青緑、紫、黄、茶 など)」 といった 鮮やかな『春色』に染まっている。加えて 「こんな急斜面に...」と絶句してしまうような場所に張り付くように民家が点在している。
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       <同場所の写真>
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 まさに「絵に描いたような美しさ」 だと感じる。
 但し、そうした感動を絵としてどう表現するかは、大いに悩むところではある。


1.テーマ 「小川村の春(習作2)」 長野県上水内郡小川村、 サイズ:B4
 上記よりやや下った位置から、西へ伸びる県道と北アルプスをよく見渡せる場所を見つけた。(1)の絵は “春色に染まる山肌” がポイントだったが、(2)の絵は “点在する集落と里山、北アルプスのバランスの良い構図” がポイントになると思う。画角をどの程度に絞るか悩んだが、B4というサイズを考慮して、手前側を結構カットした構図にした。
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       <同場所の写真>
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今回の “習作2点” を描いたところで、色々と反省点が見えてきた。改善すべき最大のポイントは 「近景(下部)から遠景(上部)へ行くに従って、筆のタッチや色合いの差をもっと強調すべき」 ということである
 実はそれを踏まえて、7月の美術展出展用に “本画” 制作に取り掛かっている最中である。それが完成したら、また本ブログに掲載したいと思っている。 
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水彩画 その151 「初夏のスケッチ/高原レストランにて」

2017/06/09 08:54
 爽やかだった5月も過ぎて、何となく曇りがちの天気が多くなって来たと思っていたところ、今週関東甲信地方は梅雨に入ったとの発表があった。いよいよ、屋外でのスケッチもコンディションに悩まされる季節になってしまった。

 雨天または雲が多い日には周囲の山など遠景を見通せないため、スケッチの題材としては近景を選択せざるを得ない。手っ取り早いのは、いつもながら 「建物系」 である。

 今回は 『北杜市清里高原にあるレストラン』 を題材にして描いたスケッチを2点掲載したい。


1.テーマ 「初夏の高原レストラン(1)」 北杜市清里高原、 サイズ:A4
 
 北杜市清里の国道141号線沿いに 「ROBEN-SO(炉辺荘)」 というイタリアンレストランがある。私は中に入ったことは無いが、店前の駐車場にいつも洒落た外車が停まっている(オーナーが外車好きでデコとして置いていると想像する)ので、通りがかり時は目を引かれる施設だった。

 5月末の霧雨が降る日にここへ行った時にも、外車が2台駐車していた。我々は道路向かいにある広い駐車場に車を乗り入れ、斜め下から施設を見上げるようなアングルで各自スケッチをすることになった。
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       <同場所の写真>
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 天気が悪いとはいえ、新緑の林に囲まれて佇んでいるロッジ風レストランの姿は、十分絵の題材になりそうな雰囲気であった。2台の外車と入口付近のランタンやサインボード、フラッグなどをアクセントにして、出来るだけ明るい雰囲気に仕上げるよう留意した。

 私が選んだ場所からは建物は丁度良いアングルだったが、車は正面過ぎてやや面白みに欠ける感じになってしまった。こういう場合は、車だけ角度を若干変えて側面も少し描き入れるように工夫するのが良いと思った次第(反省点)。


2.テーマ 「初夏の高原レストラン(2)」 北杜市清里高原、 サイズ:A4

 6月最初のスケッチの日も、上空は暑い雲に覆われていた。早々に山は諦め、上記のレストランから100mも離れていない 『ROCK』 というレストランを描くことになった。

 この 『ROCK』 は清里随一の観光スポット 『萌木の村』 の基幹店であるけれども、実は昨年の夏に火事で一部を焼失してしまい、その後オーナーや関係者の必死の努力によってこの5月に営業再開に漕ぎつけたということである。そんな “努力と再建” という経緯を感じながらの我々のスケッチは、いつもよりちょっと力が入った感じで、各自時間もかけてじっくり描いていた。
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       <同場所の写真>
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 皆さん、施設を斜めに望む駐車場の右寄りに陣取ったけれども、施設の右サイド(2階のレストランホールが林の奥へと入り込んでいる)を入れるかどうかで構図が分かれることに成った。私は右側面を奥まで描き込むようにしたが、逆に 「ROCK」 の看板の掛かった正面入り口と花車のモニュメントのある左サイドがややタイトになる構図となった(花車については画面に丁度入る様にやや右方向へ移動させている)。手前アプローチの花壇はまだ造営中で花も少なかったので、建物の位置をやや低めにして手前を圧縮するように試みた。周囲の新緑の樹影については、建物との対比で余りリアルに描かない方が良いと考え、ボカシを使いながら柔らかく表現するように留意した。
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水彩画 その150 「初夏の水田スケッチ」

2017/06/02 09:00
 6月に入って暦の上では “夏” である。
 地球温暖化が叫ばれるようになって久しいが、5月の内から全国的に真夏日となる日が珍しくも無い昨今。そういう日の屋外スケッチは、もうすっかり夏の雰囲気で作業をすることになる。

 今回は、田植えが終わった直後の田園地帯で、周囲の里山風景を映した水田をテーマに描いたスケッチ2点を掲載する。


1.テーマ 「高根の水田」 北杜市高根町東井出、 サイズ:A4
 
 いつもの仲間と出かけたこの日は、空は明るいけれども生憎雨が断続的に降る不安定な天気。いざとなったら車内に逃げられる体制のとれる場所ということで、例年この時期良く描いている田園地帯にポイントを決めた。
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       <同場所の写真>
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 過去何度も描いたアングルを避け、田んぼ2枚分ほど下ったところに適当な題材を見つけて車を停める。一応、スケッチ開始時には降雨がなかったので、外へ出て作業を始める。40分程でデッサンが終わり 「さて色を塗ろうかな」 と絵道具を広げようとしたまさにその時、パラパラと雨が降って来た。
 早速車に退避して以降は車内で作業をする(雨のタイミングが、パレットや筆類を広げる前で助かった)。
 従前 「洒落たなロッジ風民家が4軒ほど連なった構図」 で何度か描いていたが、今回のスケッチは 「左右に新緑の林があり、開けた中央部に小高い山と和風の民家が控えめに入る構図」 となった。色合いは出来るだけ柔らかく明るい感じを出すことを意識した。

 田舎に行けば何処にでもありそうな風景ではあるが、実際絵になる題材ということになると何処でも良いという訳ではない。我々がスケッチに出かけるという行為は、実はそうした  「普段着感覚の中にある里山の原風景」 を探すということでもある。


2.テーマ 「宿場の集落と水田」 富士見町御射山神戸、 サイズ:F4

 所属する美術会では 「新緑の写生会」 が毎年5月の恒例行事となっている。
 本来 「新緑」 をテーマに描くのであれば、5月上旬から中旬がベストであるわけだが、4月後半に行われた 「桜の写生会」 から間もないこと、この時期会員の皆さんが農作業で忙しいこと といった理由で、どうしても5月下旬の設定になってしまう。
 この時期、新緑も既に初夏の深い色合いに変わってきている状況を踏まえ、今回は 「田植えの終わった水田」 をテーマに設定した。
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       <同場所の写真>
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 場所は 「JRすずらんの里駅」 から国道へ出ていく途中に広がる水田地帯。田園のすぐ西側には古くからの甲州街道宿場であった 「御射山神戸」 という集落が広がっている。ちなみに、私は個人的に近年この周辺を題材にして何枚か描いた経緯がある。
 写生会当日は、良く晴れて初夏を思わせる暖かい(というより、暑い)陽気であった。参加者それぞれ微妙に選択するアングルが異なってはいたけれども “昭和の雰囲気の残る集落の佇まいや緑の山林が、手前の水田に映る風景” をテーマに描いていた。

こうした風景画の場合 『水田と民家の境の横線』 をどの高さに設定するかで異なった絵になる訳である。その点、今回も人それぞれであった。
・横線を画面下部に設定 ⇒ 「新緑の山」 をメインにして、水田への映り込みは描かない人
・横線を画面上部に設定 ⇒ リアルよりも「水面への映り込み」で山や集落イメージを表現する人

 私はオーソドックスに横線をほぼ中央に設定し、リアルと水鏡へのイメージを上下対象に描く構図とした(描く手間が余計に掛かるが..)。選んだ水田の水が濁っていて、実際には水面への映りこみが余り綺麗でなかったため、かなり想像で補いながら描いた次第。


追) 「我が家も初夏の装い」
 高原にある我が家でも、日中は既に夏を思わせる日も少なくない。
で、近所の造園屋さんの助けも借りながら、家の周りも徐々に 『初夏の装い』 に変えていくことにした。

先ずは、日当たりの良い庭側の暑さ対策
・茶の間の前に広葉樹(ヤマボウシと夏ツバキ)を追加植樹
・さらに、庭側デッキにサンシェード2枚を軒から吊り下げ
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次に、表側の“見た目”の改善
・白壁に対するアクセントとして、円錐形の針葉樹を3本植樹
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・暖かい時期だけでもと、多年草の赤い花を生けたフラワーバスケットを3個吊り下げ
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 今年の夏は全国的に猛暑になるとの長期予報もある。相変わらず冷房設備の無い我が家、これで何とか凌いで行きたいとは思うが、さて今年はどうなるだろうか....
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薫風の季節は屋外へ

2017/05/26 09:00
 薫風の5月は屋外で体を動かすのが何とも心地よい。


 早春の頃は肌寒かった自宅周辺の 『ウォーキング』 も、一回り歩いて来るとジットリと汗を掻くようになった。周囲の新緑を眺め、鳥の囀りを聞きながら歩いていると気分も爽快になる。
 ところが、積極的に出歩くのは人間だけでは無いようだ。すぐ近くで 「イノシシが出没した」 という “小事件” が勃発。我々の生活道路を横切る姿をご近所の人が見たということで、町内の告知放送でも情報が流された。幸い今のところ怪我人は出ていないけれども、しばらく気を付けなければ...


 例年5月に入ると、夫婦で一度は 『山菜採り』 に出かけている。今年は少し時期が遅くなってしまったが、先週八ヶ岳山麓の国有林を2時間ほど歩き回ったところ、タラの芽・コシアブラ・ハリギリ・タカノツメ など、ワラビも少々採取できた。早速家に帰って天ぷらやお浸しにして食べてみる。新芽のやや苦みのある味は、体の中に自然のエネルギーが入って来るように感じる。


 友人(Uさん)の 『田植えのお手伝い』 もこの数年“春の定例作業“となっている。
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 とは言っても元より農作業について素人の我々夫婦は、付帯作業である 「苗床運搬用のトレイ洗浄」 が主な役割。堰に流れる水で、トレイに付いた泥を洗い落とす作業である。たまたまこの日は7月中旬並みの夏日の天気。それで、Uさんが臨時のテントを用意していただき、お陰で直射日光を避けることが出来た。
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さらに今回から 「回転ブラシ洗浄機」 も導入してもらえたので、作業効率がグッと上がり大いに助かった。
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 一時、田植え機の調子が悪くなり、専門業者の方が見に来てくれた。苗の分離爪を新品に交換して様子を見たけれどもまだ安定しない。結局 “余りにも暑い天気のため苗がどんどん乾いてしまうのが原因” と分かり、苗に水をたっぷり掛けるようにしたところ以降は調子が良くなった。
 近年は農作業も機械化が進んでいるので、人数よりも機械が正常に動かないことには作業が進まないということを実感した。
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そういう意味では、Uさんも計画的に順次良い機械を揃えているので、ますます高効率な営農が出来るのではと期待している。


<追:新緑はあっという間に...>

 我が家の直ぐ近くに立派なケヤキ林があり、葉の付き具合など日々茶の間から観察できる。
4月までは木枝がほぼ裸の状態だったけれども、5月に入るとあれよあれよという間に、新緑に覆われるようになる。その推移は以下の写真の通り。
      <5月8日>
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      <5月15日>
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      <5月24日>
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5月末には、もはや林の向こう側(集落や西山)を見通すことが出来なくなるだろう。この先梅雨に入ると益々緑が深くなり、辺りはすっかり夏の風景に変わって行くことに成る。
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水彩画 その149 「風薫る候のスケッチ」

2017/05/19 09:39
 5月になると八ヶ岳高原一帯もすっかり春本番。
 “明るく柔らかな光” に囲まれ、 “草花の香りのする爽やかな風” に吹かれながらの屋外スケッチは、一年の内で最も気持ちの良い候である。

 今回は、そんな中でいつもの絵仲間と描いた 「水田風景」 を一点、「新緑風景」 を一点 掲載したい。


1.テーマ 「水田と南アルプス」 北杜市高根町東井出、 サイズ:A4

 ここは、例年春と秋に良く描きに来る定番の場所である。
 一段高くなった土手の上に立つと、西南の方向に階段状に連なった水田地帯を見渡せる。水田には既に8割り方水が入っており、田植え準備が進んでいる。中景には適当に点在する民家が有り、遠景としては南アルプス連峰が眺望できるので、里山風景のスケッチには格好の場所だと思っている。
 西側には主峰の甲斐駒ケ岳を見渡せるので、これまでにもその構図で何度か描いている。
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 従って、今回は敢えてアングルを南側に振り、水田地帯がずっと奥まで抜けていくイメージを表現しようと試みた。
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       <同場所の写真>
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 結果として、構図・彩色の両面でもう一工夫が必要だと感じた次第。最近、「反省点があるということは、次回に生かす起点になるという意味で、悪いことでは無い」 と考えるようにしている。


2.テーマ 「新緑のカラマツ並木」 南牧村海ノ口、 サイズ:A4

 標高1500m付近の 「海ノ口自然郷」 にはメイン施設として 「八ヶ岳高原ロッジ」 がある。その前の道路沿いには、自然郷開発当初から計画的に植林されたと思われる 「カラマツ並木」 がある。八ヶ岳一帯では至る所にカラマツの群生が観られるが、ここのカラマツ並木は、すこぶる枝振りが良く道路両側に直線的に延々と連なっているという点で ”絵になる場所” である。
 以前は5月の末頃に描きに来た記憶があるが、今回はそれより2週間ほど早かった。新緑の色合いはまだ黄色っぽく、松葉のつき方も十分ではなかったが、逆に枝の伸び具合が良く見通せるという点では、むしろ良かったのかも知れない。
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       <同場所の写真>
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右側から差し込んでいる午後の光を意識して、
@ 並木の左列と右列の色合いの違い
A カラマツの幹の左側の影
B 右列の幹の元から道路に伸びる樹影

などを意識して描いてみた。

 一見単純な構図ではあるが、もうひとつ重要な点は 『道路が下っているように見えるか?』 ということである。過去に失敗したことが何度かある点だけに、今回は特にそれを留意してデッサンした。具体的には、道路の奥から1/3程のところにある、ちょっとした“落ち込みカーブ”の表現がポイントだと理解している。


<余談:自然郷の別荘訪問>
 上記のスケッチをした後、この自然郷内の別荘に居住(定住)されている絵仲間(Kさん)のお宅を皆で訪問させていただいた。場所は八ヶ岳高原ロッジから少し上った別荘林内(標高1600m付近)。戸建てでは無く、6戸が一つの建物(3階建て)に集合しているマンション風別荘だった。

 Kさんは現役時代首都圏で働いていたけれども、バブルの頃に分譲されたこの物件を購入。以来長年別荘として利用して来たとのこと。リタイアして久しく経ち、最近思い切ってここへ永住を決め、首都圏の自宅は引き払いここへ引っ越してきたということ。2LDKで一人生活のKさんには十分すぎる広さ。内装は木をふんだんに使ったロッジ風の仕上がりで大変機能的かつ洒落た感じだ。
 管理会社が除雪・凍結防止など面倒なことは大抵やってくれるし、レストランから出前もしてくれるなど、極寒のこの地でも特に不便は感じないとか。
 移住組の他の仲間からは 「そうはいっても、定住地としては標高1000mくらいまでが目安ではないか?」 との意見が多いけれども、ご本人は気にしていないようだ。

 一口に 『田舎暮らし』 とはいうけれど、人それぞれ色んな考え方や行動が有るものだと感じた次第。

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水彩画 その148 「春の美術展出展」

2017/05/12 08:25
 先週、初夏を思わせる晴天の日に家族で蓼科方面へ遊びに出かけた。蓼科湖近くにある 「聖光寺」 境内の桜は例年5月上旬が見頃であるが、実際当日は8分咲きほどで絶好の花見日和。連休ただ中ということで県外からの行楽客で大変混み合っていたけれども、境内も広いし駐車場もたっぷりあるので、芝地にシートを敷いてしばし今年最後の花見を楽しむことが出来た。

 さて、町美術会恒例の 『春の美術展(信金富士見東支店:ロビー展)』 が来週15日(月)から始まる(〜6月15日まで)。

 私も 「春」 をテーマに2点出展する予定なので、以下にその作品を掲載したい。


1.テーマ 「春萌える対岸」 韮崎市清哲町付近、 サイズ:P8

 韮崎市エリアの国道20号線は釜無川に沿って南北に走っている。河原が大変広く視界を遮るものが殆ど無い上に、富士山を始め周囲の山並みを眺望できるなど、ここを通るといつも気分が爽快になる。

 釜無川の対岸(西側/右岸)はなだらかな段丘になっており、古くからの集落が点在している。4月の中旬甲府方面へ出かけた際に、その右岸一帯が丁度 “山桜と新緑” の明るい色合いに染まっていて大変印象的だった。その後、この風景を習作として小サイズで一枚描いてみたが、春らしい色合いを充分に出すことが出来なかった。その時の反省を元に、美術展出展を意識して再度描き直したのがこの作品。
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       <同場所の写真>
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特に留意した点は以下の通り
1)段丘に映える樹木の色合いを実際よりもかなり明るくカラフルにする
・明るいパステルカラーのような微妙な色合いにする
 ・多様な色彩を使い分ける(ピンク、紫、黄、橙、黄緑、青緑、青 など)
 ・木々をブロッコリーのような塊として表現する
2)手前の河原の色合いを若干脚色する
 ・実際にはほぼ全面を覆っていた葦類の地味な色を、最下部の約半分に圧縮する
 ・空いた中間部を、菜の花が黄色の絨毯のように繁茂している状況に表現する


<考察:春色の表現>
 一口に 「春色」 といっても桜から新緑の時期の移り変わりの中で、週替わりでどんどんと変わって行く。山桜のピンク・赤色がまだ残っていて、かつ広葉樹の柔らかな黄緑、カラマツなど針葉樹の青緑 などが全て揃ってマーブル状に映えるのはほんの僅かな時期だけである。
 絵を描く場合は、必ずしもそうした “短い旬” に遭遇できなくても、他の時期・他の場所などで似たような風景に出会えた経験をベースに、理想的な色合いに創作することが出来る。絵画の持っている写真とは違った自由度、それを積極的に生かすような表現が出来るよう精進していきたい。


2.テーマ 「緑風の再会」 富士見町富士見ヶ丘、 サイズ:F6

 我が家から歩いて10分ほどの高台に、イングリッシュガーデンコテージ(個人宅)がある。ここは、個人的に3年ほど前から繰り返し描いている題材で、自分としてはシリーズ作の一つになっている。

 今回の作品は少し嗜好を変えて “家族の再会” というテーマを盛り込んでみた
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 このコテージには実際高齢の御婆さんが居住されていて、ガーデニングの時期にはその家族の方々が来て庭作業や生活全般、来客対応などをサポートしていると聞いている。

この話を参考に、一つのシナリオを考えた
『良く整備された庭に多様な野草が茂り、色取り取りの花が咲き誇る。初夏のグリーンガーデンは正に美のベストシーズンだ。高原を渡る爽やかな緑風に誘われるように、久しく会えなかった家族が祖母を訪ねてコテージにやって来る』 といった、言わば “幸福の再会” の一瞬を描いてみた次第。

 テーマ性を重視したため構図として実景は6割程度採用に留め、残り4割は各種絵要素を再配置して作っている。画面の殆どが緑で覆われている中で、色彩のバランスとメリハリをどう取るか? いつもながら難しい題材だと感じている。
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木工クラフト その11 「ワイド版フレーム製作」

2017/05/05 09:13
 私は、水彩画を入れるためのフレーム(額縁)を毎年2、3ロット(数個/1ロット)自作している。

 数年前に始めてしばらく試行錯誤を繰り返した時期があったが、2年前に自分なりのフレーム構造や製作手順を決めている。従ってそれ以降はいわゆる “リピート” 製作という内容だったため、敢えてブログ記事にはアップしていなかった。

 今回たまたま通常と異なる 『ワイド版(横長タイプ)のフレーム』 を製作したので、久々に木工クラフト記事として掲載したい。


 以前にも本ブログで書いたことが有るけれども、風景画を描く場合の紙の縦横比について構図を取り易いのは 「3:4(= 1.3〜1.4)程度」 だと私は思っている。
そういう背景から、通常私の常用する水彩画の紙サイズは、小さい方から並べてみると以下の通りである。

  ⇒ ・B5  ・A4  ・B4  ・F6  ・P8  ・P10 (・P15  ・P20)

 しかし稀ではあるが、意図的にもっと大きい縦横比の絵を描く場合もある。今回新たに製作したワイド版フレームは、縦横比が1:2(= 2.0)の絵を入れるためのものである。
 基本構造は従前のフレームと全く同様に、メインフレーム(表側)とサブフレーム(裏側)の 「2層井桁構造・ビス止め方式」 である。 
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フレームの諸元は以下の通り

 ・絵の紙サイズ: 縦210o × 横420o (自分は “A4ワイド” と呼んでいる)
 ・フレーム外寸: 縦307o × 横517o 
 ・マット紙外寸 : 縦267o × 横477o (2o厚)
 ・マット紙窓寸 : 縦186o × 横396o
 ・アクリル板  : マット紙外寸と同寸法 (2o厚)

 F6以上の大きさではメインフレーム材に通常 12o厚 × 45o幅 を使っているが、それよりも一回り細いフレーム (9o厚 × 30o幅) にしている。小型・軽量なので強度的にはこれで十分である。

 塗装色としては以前 「チョコレートブラウン系」 を多用していたが、この2年ほどは “絵がより映える” 効果を期待して 「モスグリーン系」 を標準にしている。
 
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【工程・手順】は以下の通り
 【材料切り出し】 ⇒ 【組み立て】 ⇒ 【フレーム外内周・トリマー加工】 ⇒ 【面取り・ヤスリ掛け】 ⇒ 【グリーン塗装】 ⇒ 【コーナー黒塗装】 ⇒ 【トンボ等取り付け】
 概ね1ロット製作に費やす期間は一週間ほどである。
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 出来上がってしばらくしてから、実際にワイド版の絵を装填してみた。概ね狙った通りの感じに仕上がったと感じている。
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 このサイズの良いところは、
☆ 絵を描く立場として
 ・水平方向の空間の広がりを無理なく表現できる
 ・空や手前近景の処理に悩まなくて済む

☆ 額を飾る立場として
 ・壁の縦スペースが狭い場所(ドアや窓、クローゼット上部など)にも飾ることが出来る

 但し占有面積が小さいだけに、展覧会などで一般的なサイズの絵と並べると、やや迫力不足に感じられるのはやむを得ないところである。

 このワイド版は恐らくは年に1、2点程度しか描かないであろうが、時に対象の捉え方や描く気分を変えるには有効ではないかと思っている。


追) 「ミツバツツジが咲きました」

 桜が散ったこの時期、例年のことながら我が家の前の空き地に 「ミツバツツジ」 が咲きました。鮮やかな(紫がかった)ピンク色が目に痛い程です。
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 私の住む富士見高原エリアでは桜の時期はまだ肌寒く、正直 “春が来た” という実感を持てないのです。桜が終わりミツバツツジの咲く頃になると、いよいよ “春本番” を感じられる陽気となる訳です。

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水彩画 その147 「桜の水彩画2017(3)」

2017/04/28 08:52
 4月の後半になると例年なら桜の見頃もそろそろ終わりになる訳だが、開花の遅れた今年は20日を過ぎてもまだ平地で花見を楽しむことが出来る状況である。

 絵を描く者としては、せっかくのチャンスなので天気と相談しながら出来るだけ桜を描きに出かけることにした。

 今回は、場所と時期を選んでいつもの絵仲間と描いたスケッチを2点掲載する。


1.テーマ 「北の杜の桜並木」 北杜市長坂町、 サイズ:A4
 
 長坂町の小淵沢寄りに 『北の杜カントリー倶楽部』 というゴルフ場がある。ゴルフコースとしても人気のあるところだが、春はゴルフ場へ通ずる道路沿いにある “桜並木の美しさ” でも有名である。
私たちは3,4年前に一度描きに行ったことがあるけれども、その時は散り始めの時期で天気もあまり良くなかった記憶がある。今回は “晴天・微風・満開” といったこの上ないコンディションで、自ずと気分も盛り上がる。但し条件が良すぎて、ゴルフプレイと同様に 「言い訳できない」 状況でもあった。

 ここでのベストアングルは 「桜の枝越しに甲斐駒ケ岳を望む構図」 である。

 大きく右にカーブする道路の一番手前側まで引いた位置に立つと、左右に桜の大木をアーチ状に入れることが出来るが、その場所には既に別のスケッチグループが陣取っていた。
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また、アーチ状の桜というのは成功すれば良い絵になるが、一方で手間がかかる上に失敗作となるリスクも大きいとうこともある。それで今回は素直に少し前に出て、左から右へ大きくカーブする桜並木をメインに上部に駒ケ岳を入れる一般的な構図を選択した。
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       <同場所の写真>
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 右手前の雑草地の描き方に悩んだが、以前は “菜の花が黄色い絨毯のように繁茂していた記憶” が有ったので、敢えてそういう感じにしてみた。それが良かったどうかは微妙だと感じている。
 今回勉強したこととしては 「最初控えめにしていた桜の幹について」 である。全ての木が同じような感じではなく、手前側の何本かは幹を思い切って力強く描き込むこと。こうすることで、桜並木が単調になるのを避け遠近感を強調することが出来るという理屈である。


1.テーマ 「冠木門と桜」 諏訪市高島公園、 サイズ:A4

 諏訪市の 『高島城(高島公園)』 へは、一昨年の桜の時期に個人的に訪れている。今回は北杜市の絵仲間にはるばる諏訪まで出かけてきてもらって、現地で合流するという計画を立てた。事前に2度ほど下見をして、開花状況を見極めながら最も条件の良い日に実施した。

 到着後先ず公園内外を皆でひと回りして 「どこで描くか?」 を物色する。私自身は2年前に堀の外から天守閣と橋を入れた所謂ベストアングルで描いているが、この構図で単純に写生をすると如何にも絵葉書的な感じになってしまうという難点がある。
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 今回は皆さんの意見もあって敢えて天守閣を止め、堀の外から 『冠木門と冠木橋を入れた構図』 を選択することになった。 
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       <同場所の写真>
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 描いてみると、門、橋、石垣 という構造物をやや斜めから見るという構図はなかなかデッサンが難しく骨が折れた。それでも2時間近く作業に集中して何とか描き上げ、後は帰宅後に色調整を若干行って完成させた。今回はデッサンよりも、桜の淡い色調と門や石垣の暗い色調の適度なバランスが難しいと感じた。 
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水彩画 その146 「桜の水彩画 2017(2)」

2017/04/21 09:01
 初夏を思わせるような暖かい陽気となった先週の日曜日、所属する美術会の仲間で 『桜の写生会』 を行った。場所は先日自分が下見に行った北杜市白州町 「神宮川沿いの桜並木」
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 我々が到着した9時30分ころにはまだ花見客は疎らであったが、絶好の花見日和でかつ日曜日ということもあってか、11時ころには駐車スペースもほぼ満杯となるほどに賑わっていた。
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 私自身は、年間を通じて原則毎週スケッチに出かける仲間がいるが、それとは別に町美術会の行事としても季節ごとの写生会を企画・実施する立場にある。屋外での行事で設定が最も難しいのが 『桜の写生会』 だと思っている。というのは、

@適当な場所の選定 (大人数で・移動・集結可能な場所)
A桜の見ごろ時期の見極め
B当日の天気の見極め
C自身を含め役員の都合調整

 のように、幾つもの条件をクリアしなければならないからだ。特にAの開花進捗状況については、日々ネットで情報を入手する一方、直近では実際現場を下見するなど 状況予測・判断に気を遣うことになるからである。

 そんな状況の中で当日十数名の写生会参加者があり、皆さんにはそれぞれ気に入ったポイントを探して気持ち良く桜を描いていただけたことは、設定当事者として大変嬉しく思っている。

 私自身が描いた絵を 「桜の水彩画 第2弾」として掲載することにする、



1.テーマ 「白州の桜 (6)」 北杜市白州町、 サイズ:B5
 この桜並木で絵を描く場合の最もオーソドックスのアングルは “桜の枝越しに甲斐駒ケ岳を臨む” 構図となる。しかし私は過去にこの構図を何枚か描いているので、別のアングルを探して描いてみたのがこのスケッチ。
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       <同場所の写真>
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 ペンを使ってザックリ描くようにしたので、時間は1時間ほどで仕上がった。大変さっぱりしていて、特に主張するものは無い絵ではあるが、カーブする道沿いに連なる桜並木と、その奥に望める山(アルプスでは無く手前の低い山)とのバランスは悪くないと思っている。


2.テーマ 「白州の桜 (8)」 北杜市白州町、 サイズ:F4
 もう一枚は、甲斐駒ケ岳を臨むオーソドックスな構図ではあるものの、当日沢山居た花見客を桜の下に入れ、今回はいわゆる “花見風景” の絵として描いてみた。
 
 しかし、ここで描いたスケッチは今一つまとまりの無い出来だった。それで反省点を踏まえて帰宅後再度描き直したのが次の作品。
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       <同場所の写真>
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工夫した点としては、
 ・実際には桜の枝が被さって隠れていた甲斐駒ケ岳を、はっきり見えるように枝位置を変更する
 ・花見客の人影を実際よりも増やす(他グループの大人、子供さんを参考にして加える)
 ・木毎に、桜花の色合いやタッチを微妙に変える


 <考察>
 昨年の春、個人的には桜のいくつか有る描写方法について(本ブログ:下記記事の考察にて)一旦集約したつもりではあった。

 ⇒ <参考> 2016年5月6日記事 『水彩画 その118 「桜のスケッチ2016(3)」』

しかし一年経ってみると、また色々と迷いも出てくるのは不思議だ。桜の描写はやはり難しいものだと感じている。

 開花の遅れている今季、場所を移しながらまだ暫く桜を描くチャンスが有りそうなので、さらに試行錯誤を続けていきたい。

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水彩画 その145 「桜の水彩画 2017」

2017/04/14 09:14
 今年の桜、甲信地方の開花は例年より一週間ほど遅い感じだ。

 先週末、甲府市内へ買い物に出かけた際に 「甲府城址(通称:舞鶴城)」 にも足を延ばした。毎年4月上旬に開かれる 「信玄公祭り」 の催しも行われていて結構人出は多かった。城内の桜は丁度満開で、短時間ではあったが今年初めて「花見」を楽しむことが出来た。
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 標高の高い我が家周辺では開花はまだ先だが、来週にはどこかで仲間と桜のスケッチをすることになっており、設定役を担っている私としては開花の進捗状況と天気が気になるこの頃である。

 今回は、昨年または今年既に咲いている場所で撮った写真を元に描いた水彩画を2点掲載する。


1.テーマ 「白州の桜 5」 北杜市白州神宮川、 サイズ:SM
 白州町エリアの桜を題材にした絵を昨年も描いている。今年は美術会の仲間と 「神宮川沿いの桜並木」 へスケッチに出かけようと考えているので、下見にも何度か訪れている。
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       <同場所の写真>
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 この絵は今年初めて描く桜ということで、練習(“一年ぶり”の感覚を思い出す)のつもりで描いてみた。
 短時間で仕上げたいと思い、久々に“ペン画”にしてみた。ペン(耐水性)を使うと物の形やコントラストをはっきり表現出来るので、デッサン後の彩色が楽になるというメリットがある。但し、淡い桜花部分については、ペンのデッサンは強すぎるので避けるようにした。


2.テーマ 「里に山桜咲く」 韮崎市清哲地区、 サイズ:F4
 先週甲府市内へ出かけた帰りに、韮崎市の国道20号を車で走っていると、釜無川の対岸(西側)に山桜が群となって咲いていた。ひな壇状に点在する田畑や住宅を、山桜が取り囲むように咲いている風景は何とも美しく感じたので、近くの待避所に車を停めて何枚か写真に撮って来た。
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       <同場所の写真>
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 山裾、桜、田畑、河原の葦や草 など “全てが淡い色合い” のため、いざ描いてみると彩色の加減(コントラスト、バランスなど)が大変難しいと感じた。
 
 今回の反省点を踏まえて、出来れば大きいサイズで後日再度描いてみたいと思っている。
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巨大ショッピングモールは便利だが辛いことも

2017/04/07 10:10
 先日、珍しく映画を観に出かけた。 今年のアカデミー賞にノミネートされたハリウッド話題作を観たいと言うカミさんの要望に依るもの....

 「映画館」という施設に、前回いつ足を運んだのかを覚えていないほど久しぶりの出来事である。さて、どこへ行けばよいのか一瞬戸惑いを覚える。我々が若い頃は、人口数万ほどの地方の街にも大体1軒や2軒映画館が在ったものだが、この40年ほどの間に気が付けば隣接の市町村では全て廃館となっていた。

 結局、甲府市郊外の巨大ショッピングモール(イオン)に併設されている 『TOHOシネマズ』 へ行くのが妥当だろうと考えた。このモールへは以前一度だけ買い物には訪れたことがあったが、シネマエリア利用は初めての経験。平日なので空いているだろうと予想していたが、発券エリアに行くと中高生のグループやヤングファミリーなどで結構混み合っており、列が出来ているではないか。そこで初めて「今は学校が春休みなんだ」と思い当たった。
 数分並んで自分たちの番になると係員が自動発券機の方へ案内しようとしたので 「有人窓口にしてください」 と希望を伝える。この時点で既にやや時代遅れの我々である(笑)。前日スマホで調べたところ、シルバー割引(60歳以上)というのが有ることが分かったので、機械では手続きが面倒になりそうだと思った次第。

 改札口からシネマエリアに入ると、通路の両側にずらりとスクリーンホール毎の入口が並んでおり、数えると9つほどもある。その規模の大きさに先ずは驚く(都会ではもっと規模が大きいらしいが....)。
 目的のホール内部に入ると、観客はかなり疎らで拍子抜け。さっき発券エリアで沢山居た若い人達は、我々が観るような“渋い”映画では無く、アニメ・ファンタジー・SF作品などへ皆行ったんだろうと推し測る。

 まだ新しい施設のためホール全体がとても綺麗で、椅子は座り心地が良く足元もゆったりで申し分ない。投影もデジタル化の影響だろうが大変鮮明だ。我々が学生の頃の映画館といえば、椅子は狭い・汚い、スクリーンはシミっぽく映像が乱れることが多い、出入り口のドアはバタンバタンと大きな音がする といった状態が普通だった。 ただ 「2本立て」 が多く 「料金も安い」 ことは有り難かったと記憶する。

 さて、気分よく映画を観終わって 「せっかくだから、買い物でもして帰ろう」 と、ショッピングエリアへ向かう。ところが、滅多に来ない我々には広すぎて 「目指すものがどこへ行けば手に入るのか?」 が分からない。勘を頼りに適当に歩いていると、結果として大変な長い距離を歩くはめになる。それでも欲しいものが見つかれば良いが 「結局、高齢者向けのものは品揃えがなかった」 となるとガッカリである。最低限のものだけ買ったところで 「もう疲れたから帰ろうか...」 と、この日は途中で切り上げた。
 
 以前から話し合っていたことだが、我々とって 「巨大ショッピングモール」 はどうも規模が大き過ぎるようだ。学生や若いファミリー層にとっては “何でも揃う・娯楽施設がある・最先端グッズがある” といったオールインワンの環境がたまらなく楽しいのだろう。駅前や昔からの商店街からは買い物客の足が遠のき、周辺市町村の広域生活者も巻き込んで車や送迎バスでこうした巨大施設へ客が集中する時代になってしまっているのは全国的な傾向。
 しかし、我々のような田舎住まいの高齢者にとっては、楽しさより疲労感の方が大きくなってしまう。実際もう少し近くに、ほどほどの規模の施設がいくつかある。そうした “勝手知る中規模モール” の方が効率的で安心して買い物が出来るように思う。

 まあ我々が “歳をとった” と言われればそれ迄なのだろうが、高齢化が急速に進む世の中。地方の生活・消費環境の在り方として、集中と規模拡大だけが望まれる姿では無さそうである。

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水彩画 その144 「残雪のスケッチ」

2017/03/31 08:41
 先週の記事で 「絵を描く気持ちはすっかり “春モード”」 と書いたばかりではあったけれども、やはり早春には “揺り戻しの雪” が付き物。
 先週末、千葉から息子夫婦が自動車で帰省した折に 「朝起きたら周囲は積雪で真っ白」 になっていて一同唖然!
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 しかし湿っぽい雪質で気温も高かったため、道路の上は溶けており車通行も全く問題なくホッとした次第。

 そんなこともあって、今回のテーマは 『残雪のスケッチ』 にすることにした。恐らくこれが 『今シーズン最後の雪景色スケッチ掲載』 となるだろう。


1.テーマ 「残雪の野辺山」 野辺山高原、 サイズ:A4

 野辺山高原のこのポイント付近では、昨年12月中旬に初雪風景を描いている。
 3月ともなると、平らな牧草地や畑の部分には殆ど雪は無い。でも、一応テーマを「残雪」としたかったので、実際よりも積雪をかなり多めにしている。
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       <同場所の写真>
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反省点として “点在する建物の位置がやや横一線になってしまった感が有る” ので、もう少し前後関係の表現を盛り込むべきだったように思う。


2.テーマ 「残雪の清泉寮」 清里高原、 サイズ:A4

 この冬 「清泉寮」 には正月明けに一度来て描いている。その時はオーソドックスにメインのレストハウスを中央に置き背景に八ヶ岳を入れた構図だった。

 今回は駐車場から西側を向き、南アルプスを背景にして、中景右側に清泉寮の新館建物を入れる構図を選んだ。
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       <同場所の写真>
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 雪が解けてしまった手前の草地は何の変哲も無い状態だが、意図的に残雪をたっぷり載せることにした。また、画面左側に 「牧場の白い柵」 を若干入れることにより 「左へ片流れになってしまう構図の弱点をカバーしてバランスをとる」 ように工夫した


追) また雪!?
 今週末も雪が降るとの予報。
 もはや舗装道路に雪が積もることは無いと思うけれども、やはりこの地域では冬タイヤを4月上旬まで変えられないのが常。本格的な春には、もうしばらくの辛抱が必要だ。

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水彩画 その143 「早春のスケッチ(2)」

2017/03/24 09:08
 3月も後半になるとすっかり春めいて来る。日によってはまだ降雪もあるけれども、さすがに半日もすれば直ぐに溶けてしまう。絵を描く気分はすっかり 「春モード」 になっている。

 前回に引き続き 「早春」 をテーマにした絵を2点掲載したい。


1.テーマ 「早春の里山」 富士見町大平、 サイズ:B5

 日々出かけるウォーキングには私なりのコースがいくつかある。その中の一つに、旧甲州街道沿いの 『原ノ茶屋』 という地域があり、道路の両側には宿場風の古い民家が並んでいる。そこを通り抜けると視界が急に広がり、西山寄りに 『大平』 という集落が見渡せる。兼ねてから四季を通じて “ここは絵になりそう” だと感じていたので、今回 「早春」 をテーマに描いてみることにした。
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       <同場所の写真>
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 ・緩やかにカーブしながら手前から奥へ伸びる道路に依って遠近感を出す
 ・鉄塔や電柱は省く
 ・段状に連なる田畑の色合いを、春らしく明るい感じにする

といった点を工夫して描いてみた。



2.テーマ 「早春のゴルフコース」 富士見町広原、 サイズ:B5

 近年、冬期以外は月に一度ほどゴルフを楽しむ仲間がいる。シーズン最初のゴルフは大体3月末または4月初めになる訳だが、良く利用する最寄りのゴルフ場は標高1300mほどの場所にあるため、この時期まだまだ肌寒いことが多い。

 昨年もこの時期に最初のゴルフをしたわけだが、大変天気が良く綺麗な眺めだったので写真に撮っておいた。その写真を元に一年後の今、絵に描いてみた。
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       <同場所の写真>
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 ・朝の陽が逆光になって手前の芝地に作る放射状の樹影
 ・林の向こう側に広がる早春の明るいグリーン
 ・たっぷり雪の残る南アルプス(甲斐駒ケ岳)の遠望
 がこの絵のポイント。

 絵になる要素は色々ある構図ではあるが、自分としては特に “春らしさを出すための色使い” に留意して描いてみた。


追) 【“ふきのとう”を食べました】
 お彼岸の頃、そろそろ出るのではないかと思って我が家の庭や敷地周辺を一回りしたところ “ふきのとう” やはり有りました。
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 それほど沢山では無かったけれども、夫婦二人きりでは丁度良い程度の量を確保。2、3回に分けて てんぷら にして食べてみる。
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 ちょっと苦くて土の香りのする新芽の味は期待通り。口の中に早春の匂いが広がり、お腹の中も何となく清浄されるように感じる。自然の恵みは有り難いものだ。


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水彩画 その142 「早春のスケッチ」

2017/03/17 09:02
 まだまだ “三寒四温 の気候ではあるが、春の遅い八ヶ岳高原にも3月に入ってからやっと早春の雰囲気を感じる日が多くなって来た。

 今回の掲載スケッチテーマは 「残雪」 が1点、「早春」 が一点 という組み合わせになった。


1.テーマ  「残雪の滝沢牧場」  野辺山高原、 サイズ:A4
 3月最初のスケッチは、あいにく上空は厚い雲に覆われ八ヶ岳など高い山は眺望できない天候だった。
残雪をもとめて野辺山高原の 「滝沢牧場」 に行く。八ヶ岳を背景にして、手前に牧場施設が点在する風景は過去に何度か描いたことがある。しかし私の経験としては “入口正面からのアングルの場合、諸施設が散在傾向のため絵としてまとめるのに苦労した” ことを覚えている。
       <以前 正面から見た写真>
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 増してや今回は雪がちらつく天気で山は全く見えない状況なので、正面側のポイントは早々に諦めた。車で敷地内に入らせてもらって適当な場所を捜したところ、牧場メインの建物を斜めに見上げるポイントが良さそうだと感じた。
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       <同場所の写真>
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 先ず画面左側にメインのロッジ風建物を置き、中央下から右奥へ通じる道を斜めに取り、その先の小屋を右奥へ配置する構図を考えた。デッサンが出来上がった段階で、この絵は何とかいい感じでまとまりそうだと思ったので、気分よく彩色に移る。
 どんよりとした鉛色の空は色を付けないことにして、せめて主建物の赤い屋根と木の壁は明るくするようにした。土の上には実際よりもやや多めに雪を残して、建物群との対比を持たせるように試みた。

 これまで、この滝沢牧場で描いたスケッチが不満足だっただけに、今回は自分として最も満足感のある絵に出来たと感じている。


2.テーマ 「早春のケヤキ林」 富士見町塚平、 サイズ:B5
 3月中旬ともなると周囲の雪もすっかり溶けて、陽光も日を追うごとに明るくなっている。そろそろ本格的に “早春” の雰囲気を絵にしたいと思い “自宅直ぐ裏のケヤキ林” をテーマに描いてみた。

 つい先日降った春雪が枝に付着して ミニ樹氷 のようになる日も有ったのだが、さすがに冬とは違って翌日にはすっかり溶けてしまう。2日も経てばいかにも暖かく柔らかな春の日差しを感じられる天気にもなる。

 昨秋はほぼ同じアングルで “紅葉のケヤキ林” をカラフルに描いてみた。
今回は裸の枝の間を透かして、幾分 “春の色合い” を見せ始めた山肌や集落周辺の田畑のイメージをテーマに描くことにした。
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       <同場所の写真>
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 奥に連なる山は通称 「西山」 と呼ばれているだけに、夕方になると丁度陽が沈む位置となる。我が家の窓からは、毎日そんな夕焼けを林越しに見ることが出来る。隣家の屋根なども、アクセントになる程度に入れることで、大樹に囲まれた里山集落の雰囲気を出すように試みた。

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色々あります/確定申告書作成

2017/03/10 09:31
 春は確定申告のシーズン。
 私も退職して以来毎年行うようになった。既に数回やっているので、目を瞑っていても出来る筈かと思いきや、実際はナカナカそうも行かない。
 年に一度きりしかやらない作業というのは、意外と前回の感覚を忘れてしまうものだ。やっと要領を思い出したころには、もう作業も終盤に近付いているといった具合だ。

 そうは言っても、今年は初めて “自宅で自力完結作成” を試みた。自分自身への備忘録という意味も含めて、次第を整理・まとめて置くことにする。

−−−− ◇ −−−− ◇ −−−−

 そもそも普通のリタイア生活者にとって確定申告書作成は、大きく2つの方法に分かれる。

【A:専門スタッフに作成してもらう】
【B:自分(自力)で作成する】

私は、昨年まで【A:専門スタッフに作成してもらう】方法で行っていた。この場合、私の居住地域では

【A−@ 町役場の「税務相談会」に出向く】
【A−A 所轄の「税務署」に出向く】

 の二つの選択肢がある。

 身近な所で出来るという点では【A−@ 町役場の「税務相談会」に出向く】が便利なので、私も最初の3年ほどは指定日に町役場へ出かけて作成していただいた。
但し、
 ・いつも混み合っていて順番待ちが長くなり、結局半日近く時間がかかる
 ・特別な申告内容(例:一時所得など)がある場合は、対応してもらえない
というのが難点である。

 昨年はたまたま特別な申告があったので、初めて【A−A 所轄の「税務署」に出向く】ことになった。税務署は車で30分ほどかかる上に、この時期大変混み合っていて相当待たされるのではないかと覚悟していた。しかし、申告期間中は専門スタッフが相当数増員されており、システム化/分業化も進んでいるので、進行は意外とスムースだった。

 順番が来て申告コーナーに案内されPCの前に座る。支援ソフトの画面を見ながら、スタッフのアドバイスに従って入力していくと自動的に計算がなされ、申告書が出来上がるしくみになっている。

 この時の経験で、特別複雑な申告が無ければ自力で作成出来そうに思ったので、今年は自宅で作成を試みた。

【B:自分(自力)で作成する】場合、さらに以下の二つの方法に分かれる。

【B−@ “電卓・手書き”で作成】 ⇒ 税務署発行の「確定申告の手引書」活用 
【B−A“PC支援ツール”で作成】 ⇒ 国税局HPの「確定申告作成コーナー」活用


 退職直後は相談会へ行く前にB−@の方法で一応下書きを作って持参していた。ところが、ちょっとした勘違いや一部計算ミスなどが有り、手書き・手計算の方法では正確性の面で今一つという状況であった。

 それで、今年は【B−A“PC支援ツール”で作成】したとところ、大変スムースで正確な申告書を作ることが出来た。
 
 ところで、B−Aの場合に “提出媒体” として次の2つの選択肢がある。
  ア)書面
  イ)e-Tax
 e-Taxの場合、PC上で作成した申告書と添付書類をデータとしてインターネット経由で提出することが出来る。
 大変便利だとは思うが、これを利用するためには 「個人認証の事前登録など準備が必要なこと」 さらに 「この先システム(個人認証方法など)が変わって行きそうなこと」 など色々と気になる点があるので、今のところ私は利用していない。

 それで今回 「書面提出」 をしたわけだが、提出方法として郵送するには切手代がかかる(医療費控除などがあると領収書の添付書類が重くなる)。期間中であればいつでも良いので、買い物等で近くへ外出した際に “税務署玄関にある専用Box” に投函して来た。
 町役場にも同様に専用Boxが用意されている市町村が多いようなので、その方がもっと手軽に投函出来ると思う。

 年に一度しか行わないけれども、誰もが生きている限りやらなければならない 「定例行事」 である。今後も “短時間・効率的・正確性” を念頭に置いて、その時々で最も良い方法を模索していきたいと思っている。

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水彩画 その141 「余寒の候のスケッチ」

2017/03/03 09:20
 立春が過ぎてからの2,3週間は日ごとの寒暖の差が激しい時期だ。
 真冬のように寒い日があるかと思えば、翌日には陽光明るく暖かい小春日和、あるいは春一番・強風の嵐にさらされる といった具合。こういう時期のスケッチは、その日の天候を見ながら場所と題材が大きく変わることに成る。

 そんな状況で描いた2月のスケッチのテーマとして、1点は“残雪”、1点は“春一番” という変化の大きい組み合わせになってしまった。


1.テーマ 「残雪の野辺山」 野辺山高原、 サイズ:A4
 八ケ岳山麓の今冬は雪が少なかった。雪景色を描こうと思うと、標高の高い場所へ上がっていくしかない。2月中旬の天気の良い日、雪を求めていつもの野辺山高原へ出かけた。1300メートル以上ある場所には、まだ残雪があり何とか「雪景色」の体裁が保たれていた。
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       <同場所の写真>
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 これまで何度か描いている場所なので、スケッチする上でのポイントは理解しているつもりだ。この数年の経験の積み重ねによって、短時間(60〜90分程度)で絵としてまとめる確率は上がってきているという実感はある。
問題は、“その日のねらいを何に定め、どのように表現するか?“ ということだろう。


2.テーマ 「春一番の里山」 北杜市高根町東井出、 サイズ:A4
 2月最後のスケッチの日は、春の嵐のような天候であった。上空はどんよりとした雲に覆われ高い山は殆ど見えない。里山一帯には強風が吹き荒れ、車から外に出ると帽子が吹き飛ばされそうであった。
 出かけたのは、悪天候の日に良く行く高根町東井出の田園地帯。標高800mほどのこの地域にはもはや雪は全く無く、その代わり天気は悪いとは言え何となく “初春の雰囲気” を漂わせている。
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       <同場所の写真>
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1.の絵とは対照的に “春めいたイメージ” を出すことを意識して、実際よりも少し “明るく柔らかい色調” で描いてみた。


 追) 気が付けば、今年もあっという間に2か月が経ってしまった。つい最近まで冬の寒さに体を縮めて過ごしていたけれども、3月に入っていよいよ 「春近し!」。
 この先まだ春雪・なごり雪があるかも知れないが、冬永く春の遅いこの地域だけに、人間にとっても 『啓蟄』 は待ち遠しい候である。


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プレミアムフライデーに思うこと

2017/02/24 09:14
 ニュースによると、今日(24日金曜日)から 「プレミアムフライデー」 なる制度が始まるようだ。
 政府および経団連を中心とした経済界が打ち出した 「消費喚起策」 の一つということだが、
一言で言えば、

「毎月最終金曜日には3時に終業! 早く帰って、豊かな時間を過ごしましょう!」

ということらしい。

 徒然に世の中の反応をネットで色々調べてみると意見は賛否両論・千差万別で、取り敢えず秋までの 「お試し期間」 が終わってみないと消費・景気喚起の成否は分からないといった状況か?

 例えば否定的な意見としては、

 ・「所詮、大企業や官公庁でしか導入できそうもない話。中小企業や自営業では、残業・長時間労働が当たり前で、その日だけ15時に終業するために他の日に余計に働くことになり、実質何も変わらない」
 ・「サービス業に携わっている人達にとっては稼ぎ時になるので、むしろ帰宅時間が遅くなり、忙しくなるだけ」
 ・「パートやアルバイトなど 『時給×労働時間』 で賃金をもらっている人には迷惑な話」
 ・「民間企業では、月末の金曜日は一番忙しい。何でこんな日に設定したの?」
 
 といった労働実態直視型の意見が多い。

 一方、肯定的な意見としては、

・「いつもは出来ない、平日じっくりショッピング」
・「金曜の夕方から出かける2泊3日のプレミアム旅行」
・「明るい内から家族揃ってゆっくり食事」
・「自分への投資、趣味等に有効活用」

といった、サービス・販売業等のビジネスチャンス側に寄った意見が多い感じだ。


 ところで西欧諸国においては 「金曜日の終業時間繰り上げ」 は昔から良く社会に浸透している制度だ。私が以前暮らしていたイギリスにおいても、毎週金曜日は15時、16時に繰り上げ終業というような会社が珍しくなかった。週労働時間(通常37〜38時間程度)の範囲で調整し、金曜日だけ終業を早めることは企業ごとに就業規則で決めている。
例えば、
 ・本来なら毎日17:00終業とするところを 『月〜木:17:30、金:15:00』 とする
 ・本来なら60分取るはずの 『昼休みを45分に短縮して金曜日の終業を15:45』 とする
 といった調整である。

 イギリスのみ成らず欧州諸国の人の価値観として “仕事よりもプライベート(個人・家族)の時間を大切にする” 傾向が強い。 “『仕事』は生きるためやむを得ず行う『労働』『苦役』であって、『生き甲斐』はあくまでプライベート(休日、バカンス、家族・友人、趣味・好きなことなど)に費やす時間にある” という考え方が大勢を占めていると思う。こうした価値観の社会において、出来るだけ優秀な人材を確保したい立場の企業としては、賃金以外にも就業規則(例:労働時間、有給休暇、福利厚生、自己啓発助成)など分かり易い面で、他社より有利な条件を盛り込もうとする傾向がある。欧州人の場合週末は日本人以上にハイな気分になり易いだけに “ハナキン” の時短は大変魅力的な制度だと思われる。


 さて、私は今回日本の 「プレミアムフライデー」 導入の主目的が 「消費喚起」 だとするならば、ちょっと筋違いではないかと思っている。あまりにも表面的・短絡的で成功するようには思えない。むしろ狙いは 「働き方改革」「真の労働生産性向上」 とするのが正しい考え方ではなかろうか?

 昨今、日本を代表するような一流企業でも未だに 「慢性的な長時間労働、サービス残業、お付き合い居残り」 といった旧態依然とした労働習慣が残っていることに起因する悲しい事件が多い。
 「人よりも長く働くこと = 忠誠心が強い ⇒ 会社の役に立つ = 優秀な人材」 では無く 「人よりも短い時間で同等の成果を出すこと = 本当の優秀な人材」 という考え方に変えていかなければ成らないのではなかろうか。


 欧州諸国には昔から 「ワークシェアリング」 という有力な労働政策がある。
例えば、下記は私が想定した事例(数字は適当に作っている)

 @ 基 準 (標 準)  :100人が月150時間働いて100の成果を出す ⇒ 労働生産性 67
 A 少数・超過勤務型 :100人が月200時間働いて150の成果を出す ⇒ 労働生産性 75
 Bワークシェアリング型:120人が月150時間働いて150の成果を出す ⇒ 労働生産性 83

 @の基準(標準)に対して、Aのように “人を増やさず超過勤務(残業・休出)を課す” ことによって一見労働生産性が上がる様に思える。しかし、短期的にはそうであってもこれが常態化すると従業員の疲弊・意欲低下によって生産性は下がってしまう。さらに、パンパンに膨らませた労働実態のため、不測事態・突発欠勤者などが出た場合代替えが難しく目標未達となるリスクが大きい。
 Bは人(短時間勤務を含む)を増やして超過勤務を解消することで、従業員の労働意欲を持続できるようになり、結果として長期的な生産性向上が期待できる。また、突発の事態にもカバーリングなど柔軟に対処できる。
社会全体としても、労働弱者(妊婦、子育て女性、学生、高齢者など)の参加が可能となり “失業者低減” と “より平等で柔軟な労働環境” にしていくことが出来る。

 日本でも著名なIT企業で今回のプレミアムフライデーに合わせて社員に特別奨励金を出すという、ちょっと驚くような事例も出始めた。要は今回の制度を一過性で終わってしまいそうな “お金・消費の問題” とせず、 “個人がhappyに成れるプライベートな時間” を作り出すこと、さらには “それが良いことだという社会における価値観の普遍化” が大事なのではないだろうか?

 そんなことを考えながら暫く “プレミアムフライデー“ の推移を見守っていきたい。


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水彩画 その140 「霧と雪の冬景色スケッチ」

2017/02/17 09:09
 今冬の八ケ岳山麓エリアは 「晴天率」 がひと際高い。日本海側に大雪をもたらした寒気は “乾燥した北風”となってこの地域にやって来る。言わば 「典型的な冬型の晴天」 となる日が続いている。

 そんな状況の中でも、時には山など全く見えない 「悪天候」 の日もある。今回は、そうした霞んだような天気の日に描いたスケッチを2点掲載する。


1.テーマ 「冬霧の別荘林」 北杜市大泉町、 サイズ:A4
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       <同場所の写真>
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 昨年の年末近く、雨模様の日のスケッチである。
 場所は以前にも2、3度描いたことがある大泉町の別荘林で、当日は白い霧が立ち込めており視界は10〜20mほどしか効かない状況だった。仲間と 「たまにはこうしたモヤッとした情景も悪くない」 と相談しながら割り切って描き始めた。

 しかし描いている内にどんどん霧が深くなり、本来林の奥に見えるはずの別荘建物が殆ど見えなくなってしまった。

ということで、何を主眼に据えれば良いか迷いながらのスケッチではあるが、

・木々の陰影の強弱による奥行き表現
・林の地面近くと上部の明暗差
・縞状に漂う乳白色の霧

といった点をポイントにしてまとめてみた。



2.テーマ 「雪降る里」 北杜市大泉町、 サイズ:A4
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       <同場所の写真>
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 2月の上旬のスケッチはたまたま “降雪の最中” で描くことになった。
 場所は四季を通じて良く出かける大泉町の田園地帯。手前に雪の積もった田が平らに広がり、その奥にロッジ風建物が数軒霞んで見える。

留意点としては、

 ・手前に広がる白い田んぼの変化の付け方(土手の影、枯草、微妙なマウンド)
 ・ロッジ群周囲の林の彩色(色合いの変化、枝に雪の積もった表現)
 ・どんより垂れこめる雪空(パープルグレー系とイエロー系を主体にボカシ)

 コントラストが弱く全体が白くモヤッとしている印象だが、その分ロマンティックで幻想的な感じの絵にまとめることが出来たと思っている。


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銀河鉄道に乗って

2017/02/10 09:14
 もう3か月ほど前(昨年の晩秋)のことではあるが、プライベートな “慶事” が出来た関係で 「八戸市」 まで遥々出かけることになった。

 前夜に仙台市の実家に一泊し翌日電車で北上することにしたわけだが 「せっかくだから、どこかローカル線にでも乗って車窓を楽しみながら...というのはどうか?」 と考えた。で、前日に路線や運航時刻についてスマホで色々と調べてみたが、三陸海岸沿いを走る鉄道はまだ大震災の影響も残っていることや、元来運航会社が細かく分かれており何度も乗り換えが必要らしく、現実的ではないということが分かった。他に何かルートは無いかと探したところ、盛岡から先に 「いわて銀河鉄道」 及び 「青い森鉄道」 というローカル線(元はJR東北本線)が見つかり、郷愁漂うネーミングの魅力も感じてこれに乗ってみることにした。

 東北新幹線で盛岡駅まで行き、JR改札を一度出て第3セクター 「IGRいわて銀河鉄道」 の改札で八戸駅までの切符を購入。この路線は盛岡が始発駅のため既に次の電車がホームで待機していた。
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 乗り込んでみると、車両はごく普通の 「お見合い型電車」。いわゆる「銀河鉄道999」とは程遠いイメージでやや拍子抜けしたけれども、走っている内に地域住民の生活路線としての趣きに興味が沸いた。
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 駅に着くたびに色んな地元客が乗り降りする訳だが、小さな駅では学生・お年寄り・親子連れ・主婦らしい人などが大半。一方、新幹線も停まる大きな駅などではビジネス客らしい男性も何人か乗り込んで来る。
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 岩手県側から青森県側に入ると運航会社が 「青い森鉄道」 に変わるが電車自体は直通運航で、終点の八戸駅まで2時間弱の所要である。その間我々夫婦以外に “通し” で乗っていたのは、同年代の旅行客と思われるカップルが一組いただけだった。
   
 車窓からは、頭が白くなった岩手山が良く見えた。
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 一方、既に紅葉も終わった東北の景色はどこまでも枯れ野や枯れ山が続き、変化の多い中央本線沿いの風景を見慣れた自分としては、やや寂しさを覚えたことも事実だ。
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 しかし、途中駅に停車するたびに “駅名や周囲の景色・佇まい” を見ながら、その地域の由来や風土などを何となく感じることが出来るのは、ローカル線ならではの楽しみである。

 例えば、
・北上するにつれて「一戸」「二戸」「三戸」と町の名前の数字が上がっていくこと
・“南部地方”は岩手県と青森県に跨っていて、本拠地は青森県の三八上北地方だということ
・「諏訪ノ平」という駅名を発見 ⇒ 『甲州出身の南部氏が諏訪大社の分社を建てた地域』 という由来があること
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などを初めて理解した。

 八戸駅に着いて直ぐに別路線(八戸線)に乗り換えて、市街地に最寄りの  「本八戸」駅 で降車する。駅舎内で最初に目に入ったのが“おそば屋さん”で、時間は丁度お昼時。
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早速 『せんべいそば』 なるメニューが気になって食べてみる。
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せんべい汁は有名だが、ラーメンがそのイメージになっているという訳だ。煮干しの出汁が効いた素朴な味で、具のせんべいの食感も良い。着いて早々、素朴な郷土食を楽しめた。


 翌日の復路は新幹線で一気に東京まで戻ったが、観光シーズンでも無いのに兎に角大変な混みようだ。途中駅で降車した客の席には、直ぐにまた次の予約客が座るといった状態で、東京に着くまで空席というのは殆どない。時間的には早くて楽なのだが、精神的には “過密感で疲れる” 状況だ。
 外の景色を眺めて楽しむ人など無く、皆さんスマホやPC操作、または黙って寝ている といった状態。世の中便利になった分、日本全国どこへ行っても “旅” というよりも “移動” というイメージの画一化された雰囲気になってしまったように感じた次第。


 実は後から分かったことだが、仙台から八戸へ行く場合は 新幹線で一気に乗った方がトータル運賃は安い ということ。余程の物好きかオタクでもない限り、わざわざ割高で時間のかかるローカル線に乗る人は居ないはずである。

 今回はまあ、我々がそういう珍しい客の一組になれたこと、滅多に無いスローな旅、恐らく長く記憶に残るであろう旅、 を経験が出来たことで “良し” としたい


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